yoga school kailas

解説「菩薩の生き方」第二十四回(8)

 はい。そしてその念、素晴らしい心のいい状態、これが、決して遠ざけられてはいけない――あのさ、もう一回言うと、なんで正智が大事だってずっと言ってるかっていうと、もう一回、じゃあ今の話を極端に逆に言うとね、じゃあその人は、もしかすると結構教えが入って、しかも根付いて――それは過去世のものもあるからね――例えばさ、カイラスの人とかでも、なんていうかな、もともとなんか、まあ縁とかもあるだろうけどさ、なんかもともと帰依があるとか、そういう人もいますよね。「なんかあの人、あんまり修行しないけどすごい帰依がある」と。ね(笑)。これは帰依のデータがすごく根付いてると。あるいは四無量心がすごくある人がいるかもしれない。まあ比較的にですけどね。うん。教えを学ぶ前から、ほんとに愛にあふれてるとか、いるかもしれない。でもさ、それはさっき言ったそのブロックのうち、四無量心とか帰依っていうブロックが多いっていうことですけども、それは過去世からのものかもしれないし、今生の修行かもしれないけど、多くなってるわけだけど、でも、わかると思うけど、それも無常ですからね。うん。仮にだけど、仮に今言った帰依とか四無量心とかのデータで心が八割方占められたらすごいでしょ。八割方帰依、四無量心。で、二割ぐらいエゴ、プライド、そのようなものがあると。これ素晴らしいよね。「え? 八割教えですか」と。「あなた、大聖者じゃないですか」と。確かにそれは素晴らしい。大聖者かもしれない。しかし正智がなかったら、さっき言ったように、ちょっとずつ悪魔がやって来て、ちょっとずつブロック交換されて(笑)。わかんないからね。ちょっとずつだからね。レゴブロック全体はでかいかもしれないけどさ、この一つ一つはちっちゃいから、ちょっとずつ、つまり二十パーセント煩悩だったのが、二十・一、二十・二っていう感じでちょっとずつだからわからない。正智してればわかります。正智してれば、「あ、今忍び込んだ!」と、「誰だ!」とできるわけだけど、正智してなかったら、どんどんちょっとずつ崩される。
 しかもこれはさ、じゃあ二十・一、二十・二、二十・三、二十・四――このようにちょっとずつで、これ時間かかりますよね?――そうじゃありません。つまりこれは国取りゲームみたいな感じだから、要所要所があって、悪魔がちょっとずつ、〇・一ずつだったとしても、ちょっとずついろんなところを攻めてるうちに、いきなりある日ガラガラーッて崩れます。いきなり変な人になってたりとか(笑)、いきなり帰依とか四無量心とかが消えたりとか――が、あり得るんだね。よって正智が重要であって、正智できてない状態がいかに怖いか。どんなにここに素晴らしい修行者がいたとしても。
 繰り返すけど、完全な悟りを得てたら別ですよ。そうじゃない場合、その良い状態、良い心の状態っていうのは、悪魔の罠によって、いつ崩れるかわからない。しかしそれに対抗できるのが、繰り返すけど正智なんですよと。つまり自分の心をしっかりと見つめて、ちょっとでもですよ、今言ったように、〇・一の侵入さえも許してはいけない。それがのちのちにどのような大いなる崩壊を生み出すかわかんないから。だからそれをしっかりと正智しなさいということですね。
 

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