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解説「菩薩の生き方」第二十六回(6)

 ちょっと見ていくと、「心が浮ついて、他人を嘲笑し」ーーね。これはよくあるかもしれない。皆さんがちょっと――ここで「浮ついて」っていうのは、つまり、ちょっと、なんていうかな、悪い意味でね、悪い意味でちょっと軽い心の状態になり、で、普段だったら――普段だったらっていうかな、慈悲があれば、人の悪いところなんて別に嘲笑ったりしないんですけど、でも心がちょっと悪い意味で軽くなっちゃって、で、人の悪いところを嘲笑ったりとかね、するかもしれない。

 「傲慢と固執にとりつかれ」――はい、いつも言うように、特にこの傲慢っていうのは、なかなか自分が気付けない煩悩なんですね。だからこれはほんとに、なんていうかな、厳しく自分を見つめなきゃいけない。「わたしは慢心に陥ってないだろうか?」と。あるいは固執ね。固執っていうのはおそらく、いわゆる頑固さから来る、いろんなとらわれね。頑迷さ。

 「残忍」、「邪曲」、「狡猾」、そして「自慢をする」、「他人の欠点をあげつらう」、「他人を軽蔑する」――はい、繰り返すけど、皆さんが教えを教学してたり、あるいは心がいい状態にあるときにこうなることは普通はありません。普通はないけども、実際には振り返ると結構あるかもしれない。振り返ると、「ああ、あのときなんか他人に対して軽蔑の心が湧いてたな」とかね、「欠点を挙げつらってたな」とかね、実際あるよね。わたしももちろんそれは皆さんからの懺悔とかでよく聞く。「あのときこういうかたちで誰々さんの批判を言ってしまいました」とかね。つまりそれは、当然それは悪いって分かってるわけだね。分かってて、日々そうじゃない生き方をしようとしてるわけです。しかしやっちゃうわけだね。やっちゃうっていうことは、つまりそれだけ心っていうのは、繰り返すけども、注意して見ていないと勝手に動きだし、ここに書いてあるような、分かってたら絶対やらないようなことをもうどんどんやってしまうと。
 はい。だから、繰り返すけど、こういったワードをしっかり覚えておいて、われわれがそういったものに引っ掛かってないかな?――もちろんここに書いてあることだけじゃないんだけど、でも代表的なものとして挙げられてるこういうのを覚えといて、そうならないように、そうなってたらグッとストップを掛けると。

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