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要約・ラーマクリシュナの生涯(36)「カーシープル(コシポル)のガーデンハウス」(2)

◎若き信者たちの奉仕

 ラーマクリシュナがシャムプクルに滞在しているときには、信者たちの家も近かったので、信者たちは通いでラーマクリシュナの看病その他の奉仕をおこなうことができた。しかしここカーシープルはカルカッタから遠いので、通いでは無理なので、泊まり込みでほとんどの時間を奉仕に費やす者たちが必要となった。

 ナレンドラは、若い信者たちの手本として、自分がすべてを捨ててカーシープルに泊まり込み、奉仕の日々を送らなければならないと自覚した。若者たちのリーダー的存在だったナレンドラがそうしなければ、他の若い信者たちが、保護者の反対にあったり、勉強や仕事がおろそかになるなどの理由で、泊まり込みで奉仕することを躊躇するかもしれないと思ったからである。
 このころナレンドラは、法学士試験のための準備をしていた。また、先祖伝来の土地を奪おうとたくらんでいる親戚たちと、裁判で争っていた。これらの理由から、本来はカルカッタを離れることは難しかったが、ナレンドラはこれらに対する懸念を一切振り払って、ラーマクリシュナにお仕えするためにカーシープルにやってきたのだった。そしてそれを見習って多くの若い信者たちが、同様に一切を振り払ってカーシープルに泊まり込み、師への奉仕に明け暮れた。このとき集結した若い信者とは、ナレンドラ、ラカール、バブラーム、ニランジャン、ヨギン、ラトゥ、ターラク、年長のゴーパール、カーリー、シャシ、シャラト、そしてゴーパールの十二人であった。
 師のお世話があまり忙しくないときは、ナレンドラが中心となって、皆で瞑想、キールタン、教えの研究や真理の会話に没頭して日々を過ごした。彼らは至福の流れに身を任せて、月日が経つのも忘れるほどだった。
 こうして、師の病気をきっかけに、甘美で力強いきずなによって結び付けられたこの若き弟子たちは、互いに家族よりも親しいと心から感じあうようになっていった。誰かが急用で帰宅することがあっても、必ず夕方か、遅くとも翌朝には戻った。彼らは師が肉体を捨てるまでその奉仕と修行の日々を送り、その後は師のご意思に基づき、完全に世を捨てて出家修行者となったのだった。

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