決定的な意味の灯(1)

決定的な意味の灯
マハームドラーの加行と本行に関する簡潔な教え
ジャムゴン・コントゥル・ロドゥ・タイェ
如意宝珠の首飾りを纏うペマ・ニンジェ・ワンポ、ヴァジュラダラ、
数多くの成就者たちの祖であるマルパ、ミラ、ガンポパから受け継がれた、栄光に満ちたデュスム・キェンパの教えの伝承、
わたしはこれらに礼拝いたします。
至高にして完全なるブッダよ、
今生においても来世においても、わたしたちを慈しんでくださるお方よ、
わたしとすべての衆生を祝福してください。
そしてわたしたちが、不変なる本質を悟ることができますように。
わたしたちは皆、人間の身を得て、ダルマの門をくぐった。その目的は、わたしたちの心がダルマに向かうことにあるのである。心がダルマに向かうためには、三宝の優れた資質を知ることから生まれる確固たる信仰が必要である。しかし、死と無常を心に留めていなければ、この信仰は十分な安定性を持つようには育たない。したがって、まず無常について瞑想する必要がある。そして、無常を理解することは、この恵まれた環境と機会を得ることの難しさを理解することから生じる。
パートⅠ
四つの共通の加行
1 「八つの不自由な状態」における安楽と好機を見出すことの難しさ
最初の瞑想は、八つの不自由な状態のいずれにも生まれず、八つの自由と十の好機をそなえたこの人間の身体を得たことについてである。これは、如意宝珠よりもさらに尊いものである。この状態がなぜこれほど見出し難いのか、その理由を深く思索せよ。
八つの不自由な状態
1.地獄の衆生――彼らは、わずかな休息もなく、暑さや寒さその他の苦しみを味わっている。
2.低級霊――彼らは、絶え間ない飢えと渇きの苦しみに苛まれている。
3.動物――愚かさと迷いゆえに、彼らは何も理解せず、何も知らない。
4.辺境の民――ダルマが広まっていない多くの辺境の地に生まれ、ダルマという言葉を聞くことさえできない。ダルマが広まっている地域はごくわずかである。
5.長寿の天人――彼らは欲界、色界、無色界に属し、感覚的な快楽や瞑想(サマーディ)に執着し、それに心を奪われているため、ダルマについて考えることはない。
6.誤った見解を持つ者――彼らは迷いの中にあり、またダルマに対して生まれつき嫌悪を抱いている者たちである。
7.ブッダのいない時代の者――彼らは暗黒のカルパ、すなわちブッダが現われたことのない空虚な世界系に生まれ、そこでは「三宝」の名さえ知られていない。
8.愚鈍な者たち――彼らは、ダルマに思いを向けることに関して知恵に欠ける者たちである。
これらの存在は、ダルマを実践する幸運に恵まれていない。自らのカルマに縛られ、自由を欠いているのである。逆に、現在、八つの不自由な状態に生まれついていない者は、八つの自由をそなえているといえる。
