母なる神 3
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人生における恐怖と危難と災厄から身を守ってくれるのは、常に相携えて進んでいく、ただ二つの事柄だけである。――つまり「聖なる母神の恩寵」と、あなたの側での「信仰と誠実と明け渡し」である。
あなたの信仰を、純粋でけがれのない、完璧なものとしなさい!
野心やプライド、見栄や知的尊大をはじめとした、低次の煩悩を満たそうとするエネルギーに基づく、片意地や個人的欲求や卑小な欲望などで薄汚れたものになってしまった利己的な信仰など、天高く燃え上がっていくことのできない、低次のすすけた炎でしかない。
あなたの生命は、ただ神の道具として与えられたものであり、ひとえに、聖なる神の顕現を助けるためにのみ与えられたものであるということを、よくよく心得ておくことだ。
神の意識が持つ純粋さ、力、光、大らかさ、落ち着き、至福のみをひたすら願い、あなたの精神と生命と身体を変容して、これらすべてを完全にならしめずにはおけないという、神の意識が示す熱意のみを、ひたすらに求めるがよい。
超精神的なる聖なる真理のみを求め、その真理が、地上で、あなたの内で、そしてまた呼び出され選び出された者すべての内で現実のものとなることのみを求め、その「真理」が対抗勢力の一切に勝利をおさめることのみを、ただひたすら求めることだ。
あなたの誠意と明け渡しを、混じりけのない、完全なものにしなさい!
自らを差し出すときには、あなたの内の一切が「聖なる母神」のものとなり、自我に取っておかれたものなど何もないように、要求も条件も保留も一切なしに、余すところなく完全に自分を差し出すことだ。
あなたの信仰と誠実と明け渡しが完全なものになればなるほど、恩寵とご加護はますます多くあなたに下るであろう。「聖なる母神」の恩寵とご加護があなたと共にあるとき、あなたを手荒に扱うどんなものが存在しうるというのだろう。その恩寵とご加護のほんのわずかがあるだけで、どんな難事も、どんな障害も、どんな危険も、すべて突破させてくれるだろう。
あなたが「聖なる母神」の恩寵とご加護に深く包まれていれば、どんな脅威も気にせずに、それがこの世に発するものであれ、それが見えない世界に発するものであれ、どんなに強力な敵意にも一切動かされることなく、自分の道を無事に渡っていけるのは当然である。その道は、実は「聖なる母神」ご自身の道なのだから。
彼女の恩寵とご加護がひと触れしただけで、ピンチがチャンスに、失敗が成功に、弱さが強さに変貌してしまうのだ。
「聖なる母神」の恩寵は、至高者からの認可と同じものであり、その成果は今日も明日も永遠に確実で、いったん下された決定はどんなものも、避けることも抗することも叶わぬ不変の決定であるからだ。