ヴァイラーギャ・マーラー(放棄の花輪)(47)
第九章「心がすべて」
45.天国と地獄
心は天国を地獄にし、地獄を天国にする。
心は束縛と自由の原因だ!
不浄な心(アシュッダ・マナス)は、あなたを縛り付け、
清浄な心(シュッダ・マナス)は、あなたを自由にする。
不浄な心は、天国と地獄を生み出す。
清浄な心は、あなたを永遠なる神のもとへ連れて行く。
絶対的見地からは、天国も地獄も存在せず、
存在するのは、すべてブラフマンであり、ブラフマンのみだ。
天国と地獄は、心のありようだ。
サットヴァな心を持つ人は幸せである。
煩悩に身を焦がし、怒り、悪意のある、貪欲な人は苦しむ。
慈悲深く、寛大、誠実で、信心深い人は幸せである。
相対的な見地からは、
インドラローカは天国であり、
ラウラヴァ、マハー・ラウラヴァ、クンバーイパカは地獄だ。
天界では高潔な魂がディヴィヤ・ボーガ(天の楽しみ)を享受している。
天界の車に乗って移動し、甘露やソーマの液体を飲み、
ガンダルヴァとアプサラが彼に給仕し、
天界の音楽で喜ばせる。
彼は病も疲れも知らない。
地獄では邪悪な魂が、ヤタナ・サリール、
非常にずんぐりした怪しげな身体を得て、
様々な方法で苦しめられる。
地獄における永遠の断罪のようなものは存在しない。
人は後悔し、進歩し、鍛錬して、神に近づく。
神に捧げる生活を送り、永久の至福を得なさい。
天国と地獄のことで気を煩ってはならない。
神の光輝という、あなた本来の故郷で安らかに眠りなさい。