ヴァイラーギャ・マーラー(放棄の花輪)(23)
21.肉体的感覚の快楽の欠陥
快楽は苦悩の原因、苦悩の生まれ出るところだ。
肉体的快楽は幻であり、過ぎ去りゆく。
それは少しも喜びではない。
それは神経のむず痒さ、神経のくすぐったさでしかない。
肉体的快楽と同時に、多くの憂いが想起される――
愛着、恐れ、欲求、不安、過ち、そして労作。
心は快楽を与える物に執着し、
それから心を引き離すのが難しくなる。
それは絶えず対象のことだけを考えてばかりいる。
「その対象を失ったら、どうしよう」という恐れが存在する。
あなたは自分の願望を満たすのを邪魔する人々にいらだつ。
対象への激しい欲求があり、
これは深刻な心の不安を引き起こす。
あなたは一秒たりとも心の平安を経験することはできない。
心配、気苦労、不安が常にあなたを苦しめる!
あなたはその対象を手に入れるために多大な労力を費やさねばならないだろう。
労作中に、あなたは人々を傷つけるという過ちを犯す。
ゆえに、肉体的快楽を毅然として退け、
感覚的生活のこうした欠陥を常に思い出し、
永遠に続くブラフマンの至福を求めなさい。