ヴァイラーギャ・マーラー(放棄の花輪)(18)
16 シカンダル・バッドショー
彼は非常に後悔し、思いを巡らせていた――
「私は今まで虚しく生きてきた。
私は自分の人生を、価値のない、肉体的感覚の喜びで無駄にしてきた。
私の感覚と体は、もう死んでしまった。私は非力だ。
今は少しも瞑想が出来ない。
せめて私に、大衆に対する戒めとならせてくれ!」
彼は行列の手はずを整えた。
馬や象たちが宝飾品や財産を運んだ。
彼の四人の医師が彼のあとに続いた。
彼の親族はみな先頭を進んだ。
彼は両手の平を外側に伸ばして歩いた!
彼の召使いと親族はこう思った――
「シカンダルは気が変になってしまった」と。
しかし、そうではなかった。
彼は人々に悟らせたかったのだ――
「世俗の財産は無益だ。
それは誰にも付き従わない。
医者は誰の命も救うことはできない。
親族はみな自分本位だ。
人は何も持たずにこの世を去らなければならない!
人は裸で現れ、
そして裸で消えていくのだ!」
全くもって、なんと崇高な教えだろうか!