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モトゥルナート・ビスワスの生涯(7)

 シュリー・ラーマクリシュナが不二一元のヴェーダーンタの修行をお始めになる以前に、カーマールプクルからドッキネッショルに、シュリー・ラーマクリシュナの母が転居してきた。モトゥルは彼女に大変注意を払い、「おばあ様」と呼んだ。モトゥルはシュリー・ラーマクリシュナの将来を非常に心配していた。以前、モトゥルはこの問題についてフリダイと話し合い、シュリー・ラーマクリシュナに私有地を提供することに決めていた。しかし師がこのことについてお聞きになるや否や、お怒りになり、モトゥルのもとへ駆けて行き、彼をぶってこう叫んだ。

「ひとでなし! おまえはわたしを世俗的な者にしたいのか?」

 この計画は実行されなかったので、モトゥルは別の案を考えた。彼は師の母親であるチャンドラマニーのもとへ向かい、欲しい物を自分に求めるように彼女に懇願したのだ。しかしこの実直な年老いた女性は当惑し、こう言った。

「息子よ、あなたはすでに、わたしのあらゆる欠乏を取り除いてくれました。この先何か必要なら、あなたに知らせましょう。十分な衣服を持っていますし、あなたはたくさんの食物を与えてくれました。これほどしていただいて、ほかに何が必要でしょうか?」

 モトゥルがしつこく求めると、彼女はしばらく考えてからこう言った。

「そうですね、あなたが本当にわたしに何かくれるというなら、一アナ(一六分の一ルピー――一セント未満相当)ほどの値段の煙草の葉を買ってもらえないかしら。歯磨き粉にしたいの。」

 モトゥルは感極まって涙を流した。彼は彼女に礼拝してこう述べた。

「あなたのような母親以外に、誰がシュリー・ラーマクリシュナのような子を産むことができたでしょう?」

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