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ミリンダ王の問い パート1 第一章(1)「生まれ変わる者と生まれ変わらない者」

ミリンダ王の問い

 このシリーズは、「ミリンダパンハー(ミリンダ王の問い)」の中から、皆さんに利益があると思われる部分を、私が簡単にまとめなおしたものです。

 ミリンダ王というのは紀元前2世紀ごろに西北インドを支配していたギリシャの大王で、そのミリンダ王と、すぐれた仏教僧ナーガセーナの問答の内容が、この経典になっています。

 わかりやすくするために私の独断で言葉を端折ったり付加したりしていますのでご了承ください。原本を読みたい方は東洋文庫などから出ている「ミリンダ王の問い」をお読みください。

パート1

第一章

1、生まれ変わる者と生まれ変わらない者

ミリンダ王「死んでからのちに、次の世に生まれ変わらない者がありますか?」

ナーガセーナ「ある人は次の世に生まれ変わりますが、ある人は生まれ変わりません。」

ミリンダ王「誰が来世生まれ変わり、誰が生まれ変わらないのですか?」

ナーガセーナ「煩悩のある者は来世に生まれ変わりますが、煩悩のない者は生まれ変わらないのです。」

ミリンダ王「ならば尊者よ、あなたは来世、生まれ変わりますか?」

ナーガセーナ「もしも私が生存に対する愛著を持っているならば、来世、生まれ変わるでしょう。
 しかしもしも私が愛著を持っていないならば、来世、生まれ変わることはないでしょう。」

ミリンダ王「もっともです。尊者ナーガセーナよ。」

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