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マルパの生涯(6)

 父タントラを学び終えると、師の親切に報いるべく、マルパは捧げものをしました。そして身口意の修行によって師を喜ばせました。

 その後マルパは、プッラハリに向けて旅立ちました。旅の途中、ある寺院で、マルパは翻訳者ニュに出会いました。彼は言いました。

「マルパ、この前会って以来、君は何を学んだんだい?」

「私は父タントラを学びました。」

「それなら、我々の理解を比べてみようじゃないか。」

 そこで彼らは彼らの理解を比べ、マルパの方が優っていることが分かりました。

 ニュは言いました。

「我々に必要なのは、マハーマーヤーという母タントラだ。その教えは、ナーディーの停止、プラーナの動き、ボーディチッタの位置についての口頭の教えを含んでいる。グヒャサマージャはすでにチベットに知れ渡っている。」

 ニュがマハーマーヤーというダルマの専門用語を使ったとき、マルパは何も言えなくなってしまいました。

 マルパは主ナーローパのもとへ戻り、ナーローパを礼拝しました。

 ナーローパは言いました。

「グヒャサマージャは十分に理解できたかな?」

「グヒャサマージャは、満足ゆくまで受け取りました。しかし、帰路で友人に出会いました。我々はダルマについて論じ、グヒャサマージャにおいては私の方が優っていましたが、マハーマーヤーの議論においては私は何も言えませんでした。どうかマハーマーヤーについての教えをお与えください。」

「私はお前にグヒャサマージャを教えることもできた。しかしまだふさわしい時ではなかった。それで私はお前をジュニャーナガルバのところへ送ったのだ。もっと後になって機が熟したら、私自身がお前にグヒャサマージャを教えよう。私はマハーマーヤーも心得ているが、母タントラの大家が毒の湖の孤島に住んでいる。栄光のシャーンティバドラと呼ばれ、クックリーパとしても知られている。私の息子よ、お前を彼のところへ行かせるべきだろう。」

 弟子たちがガナチャクラをおこなっているとき、ナーローパは脅すようなしぐさのムドラーで、死体捨て場の方角を指し示しました。するとその瞬間、ソーサドヴィーパという死体捨て場から、三人の死体捨て場のヨーギンたちが現れました。ナーローパは言いました。

「私は私の息子のマルパを、南の毒の湖の孤島に行かせるつもりだ。お前たち三人は、マルパに障害が立ちはだからないよう、祝福を与えてやってくれ。」

 ヨーギンの一人が言いました。
「私は毒蛇の危険から彼を守ることができます。」

 他の一人が言いました。
「私は凶暴な野獣の危険から彼を守ります。」

 最後の一人が言いました。
「私は霊の危険から彼を守ります。」

 そしてナーローパが言いました。

「ここから毒の湖のその島まで、半月の旅になる。毒の水は最初は足首までの深さで、徐々に膝までになり、腿までになり、最後は泳がなければならなくなる。木の幹から幹へと泳いでいきなさい。もし二本一緒に生えていたら、その間を通り抜けていきなさい。いくらか開けた陸に着いたら、そこで野営しなさい。
 クックりーパの体は毛でおおわれている。顔は猿のようだ。顔色は思わしくない。そして彼は、どんなものにでも姿を変えることができる。躊躇せずに彼に、ナーローパに送られてきたと言いなさい。そしてマハーマーヤーと他の教えを請いなさい。」

 マルパに予言と贈り物を与えると、ナーローパはマルパを送り出しました。

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