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マハープルシャ・シヴァーナンダの生涯(長編)(4)

 ある日、ターラクの三度目か四度目のドッキネッショル来訪の際、師は彼独特のユニークな方法で彼に霊性のイニシエーションを与えた。ターラクをそばに連れて行き、舌を出すように言って、師自らの指でターラクの舌の上に何かを書いたのだ。
 その行為は奇妙な効果をその少年の心に及ぼした。
 突然、粗雑な世界の感覚が彼の眼前で無へと溶解したようになり、彼はこの言い表しようのない感覚に圧倒された。彼は心を内に引っ込め、外界を忘れ、深い瞑想――サマーディという状態――に没入してしまったようだった。

 シュリー・ラーマクリシュナの恩寵によって、内的世界を垣間見たターラクは、もっともっと深くそこへ潜りたいと思った。彼のこのときの心の状態は、彼の以下の言葉に、最もよく言い表わされている。

「わたしは、師を前にすると、しばしば泣き出したくなった。
 ある夜、カーリー寺院の前に立ち、わたしは激しく泣いた。わたしの姿が見当たらないので、師は心配してわたしを探しに来てくださった。
 わたしが彼のもとへ戻ったとき、彼はこう仰った。

『神は神のために涙を流す者を好まれる。涙は前生の罪を洗い流してくれるのだよ。』

 また別の日、わたしはパンチャヴァティの五本の聖木の林で瞑想していた。
 師がそこへいらっしゃり、わたしをご覧になった瞬間、わたしはわーっと泣き出した。彼はじっと動かず、一言も発することなく立っていらっしゃった。
 何かが這い上がってくるような感じの感覚がわたしを通り抜けて、わたしは全身がぶるぶる震え始めた。師はわたしがこの境地に達したことを喜んでくださり、それが聖なる感情の結果なのだとおっしゃった。
 それから、彼はわたしを彼の部屋へとつれて行かれ、食べものをくださった。」

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