マノモハン・ミトラの生涯(8)
ある日、突然の激しい暴風雨がやって来ました。そのとき、マノモハンは乗客船に乗ってコンナガルからドッキネッショルへと向かっていました。乗客の何人かは船員に再び岸へ戻るように頼み、他の人たちは恐れて泣き叫び、祈り始めました。
これらの人々の哀れな状況を見て、マノモハンは笑いました。
このことで、ある老人は苛立ち、声を上げました。
「何が可笑しいのだい。死のうとしているってのに、笑っているなんて!」
マノモハンは微笑んで言いました。
「死ぬでしょうから、笑っているのです。なぜ、泣きながら死ななければならないのでしょうか。わたしは、マーヤーの海の対岸にたどり着き、わたしをそこへ誘った御方の元へと向かおうとしているのですから、死に対しては何の恐れもないのです」。
老人は眉をしかめました。その間に、船は何とか無事にドッキネッショルに到着しました。
師は、マノモハンを見て驚かれました。師は彼におっしゃいました。
「おまえはこのサイクロンの真っ只中をわたしに会いにやってきたのかね! その行為は、おまえのわたしへの愛が真実であることを証明しているよ。」
マノモハン「師よ、もしわたしがあなたを愛さなかったならば、他の誰を愛せばよいというのでしょうか?」
シュリー・ラーマクリシュナ「なぜだね? わたしはおまえにとって、誰なのだい?」
マノモハン「あなたはわたしの魂の救済者であられます。あなたの元へ来るときには、わたしには何の恐れもありません。」
シュリー・ラーマクリシュナは微笑まれました。
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