yoga school kailas

マノモハン・ミトラの生涯(6)

 マノモハンは、シュリー・ラーマクリシュナはただの普通の人間ではなく、神の化身であることを悟りました。

 何度か訪問するうちに、師にご奉仕したいという願望がマノモハンの心に生じました。

 ある日、彼はドッキネッショルにやってくると、師がベッドの縁に両足をぶら下げて座っておられるのを見つけました。マノモハンを見ると、シュリー・ラーマクリシュナは足を引き上げて、胡座をかいてお座りになりました。
 このことはマノモハンを傷つけ、彼は師にこう言いました。

「なぜ御足を引っ込められたのですか? どうか、先ほどのように足をお伸ばしになってください。もしあなたがそうしてくださらないなら、わたしはバクタたちがあなたの祝福された御足を礼拝できるように、その御足を切って家に持ち帰ってしまいますよ。」

 シュリー・ラーマクリシュナは微笑んで、マノモハンに足をマッサージすることを許可なさいました。

 マノモハンはとても感情的で繊細な人物でした。彼は一人息子であり、たくさんの愛情を注がれてきたため、師からも同様の扱いを期待しました。さらに、彼は自分の信仰心にプライドを思っていたのでした。

 ある日、師は皆の前でスレンドラの信仰心を賞賛しましたが、マノモハンについては何もおっしゃいませんでした。マノモハンは非常に心を乱し、シュリー・ラーマクリシュナの元を訪れるのをやめてしまったのでした。
 他の信者たちに、なぜドッキネッショルに来なくなってしまったのかと尋ねられると、彼はこう返答しました。

「師が信者たちと幸せでおられれば、わたしはそれでよい。わたしはあそこでは何者でもないのです。」

 師はマノモハンに、会いに来るようにと何度も伝言を送りましたが、マノモハンは拒否しました。彼は最終的に、「信仰心を得たら師を訪ねに行く」と師に伝えるように師の信者に頼みました。シュリー・ラーマクリシュナからの伝言を避けるために、マノモハンは再びコンナガルに戻り、そこからカルカッタの職場に通い始めました。
 しかし大変奇妙なことに、シュリー・ラーマクリシュナへの思いを心からすべて追いやろうとすればするほど、彼の精神はどんどん揺れ動いて行くのでした。そして徐々に、彼は日常的な仕事に心を向け続けることができなくなってしまいました。仕事のことに意識を向けようとするたびに、自然とドッキネッショルに気持ちが向かうのでした。
 絶望の中で、彼はシュリー・ラーマクリシュナが彼の心のすべてをとらえておられることを悟りました。

 ある日、マノモハンが沐浴のためにガンガーを訪れたとき、沐浴のガートの近くに、他の地方から来た船が碇を下ろしたのが見えました。バララーム・バーブや他の師の信者たちをその船の上に見て、マノモハンは彼らに叫びました。

「今日はなんて吉祥な日だ、信者に出会うなんて!」

 バララームは、師が自ら彼に会うためにやってこられることを告げました。
 ニランジャンはマノモハンに言いました。

「なぜドッキネッショルに来ないのですか? 師はあなたのことを非常に心配しておられるのですよ。」

 そしてシュリー・ラーマクリシュナが到着すると、マノモハンを見つめながら、サマーディにお入りになりました。
 この光景を無言で見つめながら、マノモハンの目から涙が溢れ出ました。

「ああ、師はわたしのために大変骨を折られた。」

 彼は考えました。

「わたしはとんだ誤解を師に抱いていた!」

 感情に圧倒されて、マノモハンが河に落ちそうになったとき、ニランジャンが船から飛び移ってきて彼を掴みました。
 このときにはシュリー・ラーマクリシュナは通常意識に戻っておられ、マノモハンを船に連れてくるようにニランジャンに仰いました。
 師は、目いっぱいの愛情を込めておっしゃいました。

「ずっとおまえのことをたいそう心配していたのだよ、だからおまえを迎えにやってきた。」

 マノモハンは、師の前に平伏して言いました。

「師よ、すべてはわたしの傷ついた虚栄心によるものでした。」

 彼は子供のようにすすり泣き始め、それ以上何も言えなくなりました。
 マノモハンはそれから、師を家に招き、その後、師と共にドッキネッショルへ戻りました。
 この出来事のあと、彼は再びシュリー・ラーマクリシュナを定期的に訪問するようになったのでした。

share

  • Twitterにシェアする
  • Facebookにシェアする
  • Lineにシェアする