パドマサンバヴァの秘密の教え(3)「二つの真理の実践」
◎二つの真理の実践
師パドマはこうおっしゃった。
「あなたが全智の菩提心に到達することを望むならば、すべてのエゴの執着、そして現象への執着には本質はないという理解を修習しなさい。
どんなに功徳ある行為を行なったとしても、すべての現象は夢や魔法のようであると理解しなさい。
私の口頭の教えに従って、六つのパーラミター、あるいは偉大な慈悲を実践しつつも、それらにとらわれることなく、すべての現象の空性を修習しなさい。
空性の瞑想の力によって、六つのパーラミターや偉大な慈悲も、魔法の幻覚のようだという悟りに達するべきである。
空性を瞑想するとはいえ、それが善行の修習の助けとなり、そして乱れた感情の治療になることを確かめなさい。
あなたが行なうすべての善根は、菩提心でそれを増幅させ、そして六つのパーラミターから離れてはいけない。
そして、あなたが行なうすべての行為は、常に善行を増大させ、そして悪行を減少させるのだという意志を持ちなさい。
あなたが行なうすべての身体的行為を善行に変えなさい。
あなたが発するすべての言葉を善行に変えなさい。
あなたが抱くすべての思考を善行に変えなさい。
要するに、身口意において健全で善なる行為だけで行動しなさい。
どんなに小さい不善行、悪行さえも避けなさい。
正智と誠実さという鎧の防御を維持しなければ、乱れた感情という武器は、より高い領域や解脱への到達のための大動脈を切断するであろう。
したがって、神聖なる行を実践しながら、正智と誠実さの鎧で自身自身を守ることが必要なのである。」
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