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パドマサンバヴァの秘密の教え(113)「確信の過ちを取り除く」

 王は師に次のように問うた。

「『確信の過ちを取り除く』とはどのような意味でしょうか?」

 師はお答えになった。

「あなたは自らの心が仏陀であると理解しても、自らの師を捨ててはならない。
 あなたは心そのものを理解したとしても、条件付きの善を妨げてはならない。
 あなたはブッダフッドを望まないとしても、崇高なる三宝に敬意を払いなさい。
 あなたは輪廻を恐れないとしても、わずかな悪業でさえも避けなさい。
 あなたは自らの生来の本質に対する不動の確信を得たとしても、如何なる精神的な教えも見くびってはならない。
 あなたはサマーディやより高次の知覚その他の性質を経験したとしても、慢心とうぬぼれを手放しなさい。
 あなたは輪廻と解脱は非二元的であると理解したとしても、衆生に対する慈悲の心を持つことを止めてはならない。」

 また王は次のように問うた。

「『確信を得る』とはどのような意味でしょうか?」

 師はお答えになった。

「あなたの心は原初からブッダフッドの覚醒した状態であるという事実に確信を得なさい。
 すべての現象はあなたの心による幻影であるという事実に確信を得なさい。
 成就とはあなた自身の内に存在するものであり、ほかの場所に探し求めるべきものではないとの事実に確信を得なさい。
 あなたの師は、仏陀が人としての姿をとったものであるとの事実に確信を得なさい。
 見解の本質と瞑想が仏陀の悟りであるとの事実に確信を得なさい。
 このような確信を得るためには、あなたは正しく修行をしなくてはならない。」

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