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パトゥル・リンポチェの生涯と教え(123)

◎タマ・トゥルクが教えを受ける

 クンサン・デチェン・ドルジェ――タマ・トゥルクとして知られるジグメ・ギャルワイ・ニュグの転生者――がパトゥルのもとにやってきて、丸一日パトゥルと共に過ごした。彼は、パトゥルがあとどのくらい生きるのかを知りたがっていた。パトゥルはこう言った。

「あと三年生きる。わたしが死ぬときは、おまえはどこにいても――近くにいようが、遠くにいようが――わたしのもとに来なければいけないよ。どうか、わたしの死体に触れないでおくれ。どうか、そんな死体のためにストゥーパを作らないでおくれ。」

 六か月間、パトゥルはケンポ・クンペルと弟子たちの少人数のグループに、入菩提行論の教えを詳細に説いた。
 その後、彼は滅多に教えを説かなくなった。人々が教えを乞うても、パトゥルは近しい弟子のオンポ・テンガなどのもとに彼らを行かせた。人々が強く希望してきても、パトゥルは彼らを叱るのだった。しかし彼の叱責は、人々の信仰心をかつてないほどに強めたのだった。

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