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バクティの精髄(32)

 ヴィヴェーカ(識別)によって、サーダカは、正しいものと間違ったものを選択することができるようになる。――つまり、正しいこと、すなわち為すべきことに従い、遵守し、間違ったこと、すなわち為すべからざることを放棄することができるようになるのだ。
 正しいことと間違ったことをどうやって識別するのだろうか?
 サーダカを引き上げ、神に近づけていってくれるもの、サーダカに善、歓喜、安穏をもたらしてくれるもの――これらをサーダカは「正しいもの」と見なし、それにすがり、それに従って行動する。
 憂鬱、苦しみ、不安をもたらすもの、サーダカの真の道義心(誠実さ)に反するもの、サーダカを善の状態から引きずり降ろすもの、そしてサーダカを神から引き離すもの――これらをサーダカは「間違ったもの」と見なし、それを放棄し、その影響から自分を守る。
 食事については、サーダカは、サットヴァ的な食物、つまり摂取すべきものと、ラジャス的あるいはタマス的な食物、つまり摂取すべきでない食物を見極める。
 このようにしてサーダカは、「正しいもの」と「間違ったもの」を識別し、賢者の導きに従い、賢者の警告を重んじ、賢者の定めた訓戒や戒律を守るのである。
 このようにしてサーダカは”正しい道”に従って、忍耐し、ゴールに達するために努力するのである。

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