バクティの精髄(22)
◎ダーシャ・バーヴァ
ダーシャ・バーヴァは、プレーティ・ラサ、あるいはプレーマ・バクティの結果生じるものである。それは、サキャ、ヴァッツァーリヤ、マドゥラのラサが共通して持つ要素である。
その献身者は、自分自身を、主の恩寵の受け取り手であると見なす。
ここにおいてその献身者は、敬意を帯びた愛、あるいは神は偉大であるという感覚を伴った愛をもって、神を愛する。
前者を「サンブラマー・プレーティ」といい、後者を「ゴウラヴァ・プレーティ」という。
ダーシャ・バクタは、常に自分を「神よりも劣った者」と見なす。
彼は神を礼拝し、愛することを、自分の義務であると見なす。なぜなら、神は主人であるからである。
彼は神に仕え、そして神の現れであるこの全世界に奉仕する。
彼は万物の召使いなのである。
彼は一切衆生の奴隷なのである。
彼は、万物を自分の主人であると見なす。
なぜならば、自分以外のすべてのものは、神だからである。
この献身者は、自分は神ではないが、自分以外はすべて神である、という感覚を持っている。
彼には、常に神に守られているという感覚がある。なぜならば、彼には「自分の力」などというものは全くないからである。
彼は神の奴隷である。
主人というのは、召使いを世話しなければならない。
彼は、神への思いに心を奪われている。
彼はついには、その絶え間ない思いによって、神の中で我を忘れてしまうのだ。