yoga school kailas

タンデーパ

 タンデーパ、「さいころばくち打ち」は、カウシャンビーという地の、シュードラ出身の人でした。彼は常にさいころばくちで遊び、全財産を使い果たしました。無一文になっても、習慣には逆らえず、さらに憑かれたようにさいころばくちで遊びましたが、有り金は全部使い果たしてしまっていたので、誰も相手にしませんでした。彼は失望し、火葬場に行き、そこにたたずんでいました。

 一人のヨーギーが彼のところにやってきて、たずねました。

「ここで何をしているのかね?」

「わたしはさいころばくちがやりたくてたまらないんだが、財産すべてを失いました。身も心も苦しみに痛めつけられて、それでここにいるというわけなんです。」

 するとヨーギーが聞きました。

「あなたは教えを実践してみないか?」

 彼は答えて言いました。

「わたしはさいころばくちをやめることができません。ですから、あきらめなくてもいい教えがあるのなら、役立ててみてもいいですね。」

「その方法はある。」

 ヨーギーは言い、彼をイニシエートし、教示を授けました。

 さいころばくちで財産が空っぽになるように、三界全体が空っぽになると観想せよ。
 三界が空であるのと同じように、心の本性もまた空であると観想せよ。

 ちょうど、さいころ賭博で財産をなくし得るように、
 明智というさいころ賭博で、三界の概念をすべて消耗せよ。
 ちょうど今あなたが人々に打たれているように、
 法身の中で分別を打つべきである。
 この火葬場で眠るように、
 大いなる大楽の中で眠るべきである。

 以上のような教示に従って彼は瞑想を行ない、三界の概念をダルマターに消失させました。このようにして、すべての事象はそれ自身の性質を持たないという明智を獲得しました。彼はマハームドラーという果報を獲得し、こう言いました。

 まず苦しみが生起しなかったなら、
 どうして解脱の道に入ることができたでしょうか?
 信を持ってグルをよりどころとしなければ、
 どうやって最上の成就に入れましょうか?

 こう語った後、空に浮かび上がり、まさにその身のままで、ダーカの世界へ行きました。

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