yoga school kailas

スワーディシュターナ・チャクラ

 チャクラというのはそれぞれ、素晴らしい要素と同時に、魔的な罠が潜んでいる場所でもある。

 そして七つのチャクラの中でも、修行者が最も気をつけなければいけない罠、それがスワーディシュターナ・チャクラだ。

 このチャクラは非常にわかりやすいので、このチャクラを例にとって少し書いてみよう。

 このチャクラにかかわらず、それぞれのチャクラがあらわす要素は実はかなりたくさんあるのだが、スワーディシュターナの代表的な要素だけあげるならば、性欲、怠惰、疑念、無智である。

 このチャクラがけがれ、そこに意識とエネルギーが落ち込むと、これらの要素に襲われる。

 一見、ここに上げた四つの要素は、それぞれあまり関係がないように思える。しかし面白いことに、たとえばこの四つの一つに落ち込むと、他の三つも連動するようにして増大するのだ。

 たとえば性欲にはまってしまった場合、その人は怠惰になり、疑念が増大し、無智になる。

 怠惰にふけっていると、性欲が出、疑念が出、無智になる。

 心の疑念を増大させていると、性欲が出、怠惰になり、無智になる。

 自分の誤った考えにこだわり、誤った情報によって無智を増大させると、性欲が出、疑念が出、怠惰になる。

 よってこの性欲・疑念・怠惰・無智のそれぞれには、絶対に陥らないように気をつけなければならない。

 同時に、逆にいうと、それぞれの超越を徹底的にやることによって、他の要素にも陥りにくくなる。

 よって、以下のことに日々全力を注ぐべきである。

・性欲の超越(慈愛の修習、性欲のデメリットの修習、行法などによる気道の浄化とエネルギーの上昇)

・浄信、信愛(バクティ)の増大。心の素直さ、正直さ、おおらかさを保つこと。

・怠けずに全力でなすべきことをなす精進。

・正しい教えを学び、正しい見解を持つこと。

 以上はあくまでも、仏教やヨーガなどの道を本格的に歩もうとする修行者への提言ですが、そうではない人も、ある程度この考えを取り入れるならば、幸せになると思います。
 なぜならこのスワーディシュターナ・チャクラに意識が陥ることは、決して幸せとは言えないからです。

share

  • Twitterにシェアする
  • Facebookにシェアする
  • Lineにシェアする