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シュリー・チャイタニヤ・マハープラブ(21)

【山車祭】

 寺院の山車祭が近づいてくると、彼と彼のすべての信者達は、百の水瓶と箒を持って、彼のために用意された建物の掃除に従事しました。大声で詠唱されるクリシュナの御名が響く中、別の聖堂も含めた全寺院内の埃払いや清掃がおこなわれました。
 程なくして山車祭の日がおとずれ、15日間の隔離の期間を経たジャガンナートが、スメール山のように高く、金色に光り輝く車に乗って姿を現しました。車は天蓋に刺繍が施され、周囲には旗がはためいていました。数多の小さなベルが、絶えず音楽を奏でていました。
 主は一団を7グループに分け、4団を車の先頭に配置し、2団を車の両側、そして残りの1団を後方に配置しました。不思議なことに7団すべての位置から、主を眺めることができたと言われています。
 主は同時に八つのサートウィカ・バーヴァを顕現して、全力で踊りました。彼の髪は膨らんだ毛根から逆立ち、歯はぶつかり合って、体からは汗が血と共ににじみ出ていました。支離滅裂な言葉を声に出し、頻繁に顔色をバラ色やジャスミンのような色に変えました。そしてときどき枯れ木のように鈍重な様子で立ちすくしていたかと思うと、微かな呼吸で口から泡を吹き、床を転げまわりました。
 チャイタニヤから発せられる渇仰的情熱によって膨大な数となった熱狂的群集の中を、車はゆっくりと移動していきました。車はバルガンディの庭に到着し、ジャガンナートへ午後のボーグ(供物)を捧げる用意がなされました。大量の様々な種類の食物が、神の両側に積み上げられました。主はベランダに引き下がり、激しいダンスによって完全に疲れ切った様子で横たわりました。チャイタニヤのすべての信者たちは、ジャガンナートの美味なるプラサードを大いに楽しみました。ボーグの後、再び車は出発しようとしましたが、象が引っ張ろうともそれはびくともしませんでした。しかし主が車を押すと、それはガタガタと音を立てて動き出しました。
 チャイタニヤと一団は、歌い踊りながら車に同行しました。夕方になってグンディカの庭に到着し、神像は車から取り出されて王座に置かれました。

 ジャガンナートはこの庭に9日間留まりました。この行進の意図は、クリシュナに他ならないジャガンナートが、毎年ドワーラカーからゴーパやゴーピーたちと楽しく過ごしたヴリンダーヴァンに行くというものでした。グンディカの庭は、森林や池で9日間彼が遊び過ごしたヴリンダーヴァンと見立てられました。
 9日目に、ラクシュミーにヘーラ・パンチャミが施され、ジャガンナートは車で普段の寺院に戻りました。この進行の間も、主は至福の中を踊り歌ったのでした。

 その後チャイタニヤは、彼と共に四ヶ月間滞在していたナヴァディープの信者たちに対し、彼らが在家であることと、チャイタニヤが明示した新しいヴィシュヌ派の福音を布教するために彼らの存在が必要であることを理由に、ベンガルに帰郷するよう命じました。彼はまたニティヤーナンダにもベンガルに行くよう命じ、アドワイタと共に福音をベンガル中に伝播するよう指示しました。
 チャイタニヤはその後もプリーに三年間留まり、毎日をジャガンナートの前で歌い踊って過ごしました。
 毎年山車祭の期間中は、彼の活力ある仲間たちの恩恵を受けようと、女性を含めた膨大な数のナヴァディープの信者たちが、プリーを訪れるのです。

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