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シュリー・チャイタニヤの生涯(3)

 多くの超自然現象が、少年の体に現れました。彼が寝ていると、月光のオーラが寝室と彼を包み込み、光を放つ多くの影が、母親の前に時々現れました。

 ある時は、ニマイが母親に言われて父のいる部屋へ移動しようと歩くと、子供のアンクレットの鈴が擦れるような音が聞こえました。これは後に、チャイタニヤの中のゴーパーラの存在を示すものと理解されました。しかし母親サチは、愛するニマイを襲う悪魔の前兆でないかと懸念していました。

 ニマイは成長すると、クリシュナのように人々の心を喜ばせるような多くの戯れに熱中しました。食事を忘れるほど遊び、母親の嘆きだけが唯一彼を家に帰すことができたのでした。落ち着きのない性格で、見たものはなんでも、焼飯でもバナナでも菓子でも欲しがりました。そして誰もが喜びをもってなんでも彼の頼みごとを叶えてあげました。

 彼は時々、他人の家に行って、こっそりとミルクを飲んだり、食物を食べ、食べるものが何もないときはキッチン用具を壊すこともありました。現行犯で捕まえられても、「今回は見逃して! 二度と盗んだりしないから」と愛嬌ある態度で許しを請うため、誰も彼に怒ることはできず、代わりに彼の利口さとその非常に魅力的な様子にただ驚くばかりでした。

 彼は仲間たちと、両手をあげてハリの御名を唱えながら踊ったりしました。あるとき、宗教的熱気の充満した雰囲気に夢中になったある年老いた教養ある通行人が、ダンスを踊るその少年グループに加わり、ニマイを真ん中にしたこの即興ダンスは非常に盛り上がり、人々を興奮させました。

 少年は、両親を驚かせるような特徴をもって成長しました。両親は正統派のブラーマナで、母親のサチはカーストの規則を厳守していましたが、少年はわざと規則から外れたことをして母親をからかい、そのことを注意されると、「外側の純粋性などただの妄想だ」と言って母親を怒らせました。お仕置きをしようとする棒を手にした母親から逃げ、ニマイ少年は不浄とされている場所へ行きました。さらには不可触民のチャマルに触れた不潔な身体で「触るよ!」と母を驚かせ、母親は慌てて家の中に隠れることになったのでした。

 また、ある時期から、いくつかの神性な、稀に見る兆候が彼に顕れ始めました。
 少年が悪霊にとり憑かれたのだと信じ始め、村のある年老いた女性に相談をした母親のサチは、悪霊から息子を救うために女神サスティに捧げる捧げ物を用意して女神の寺院に持っていきました。
 すると突然、ニマイ自身が母親の前に現れ、激しい空腹を満たすために供物をひったくって逃げました。
 
 彼がまだ五歳の頃、何をしても泣き止まなくなったことがありました。
 何をも彼をなだめることができず、遂に彼の欲しがっているものをたずねたとき、彼は「僕はジャガディースとヒラニャが用意した神への供物がほしい!」と言ったのでした。なんという衝撃的な要求であったことか! ちょうど、クリシュナへの供物を用意していた、断食を終えたばかりの信仰深いブラーフマナがいるという情報を2人のある人が教えてくれました。

 少年はそれをどうやって知り、なぜそれを求めたのでしょうか?

 これを知って慌てて様子を見にやってた二人のブラーフマナは、不思議なことに、まるでシュリー・クリシュナがニマイ少年の体に宿り、食物を欲しがっているように感じました。
 彼らは供物を運び、バラ・ゴーパーラとしてニマイに食事を捧げました。数年後、このブラーフマナ達は、チャイタニヤの熱心な信者となりました。

 さらに素晴らしい転換期の話があります。ヨーガヴァシシュタの高度な哲学と論理学に精通した、ムラリ・グプタという人生経験豊かな一元論者がいました。少年のニマイは、ムラリの学者ぶった態度やしぐさを面白おかしく物まねしていました。

「なんとひねくれた子供なんだ!」

 ムラリが批判すると、ニマイは「夕食の時にでもレッスンしてあげよう」と言って、さらにからかいました。
 
 ある時ムラーリが食事をしていると、ニマイが突然現れて、食卓をめちゃくちゃにしました。ただ呆気にとられていたムラリに、ニマイが言いました。

「おおムラリ、全能の神と合一しているなどという嘘と害悪な教えはやめなさい。そのような見せかけはやめて、シュリー・クリシュナに礼拝しなさい。」

 この出来事は、ムラリに素晴らしい影響を与えました。翌日ムラリはニマイの家へ行き、その足元にひれ伏しました。この時ニマイの両親は、地位あるブラーマナのこのような行為が、ニマイに悪魔を呼び寄せるのではないかと考え、震えあがりました。

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