グル・リンポチェ(大聖パドマサンバヴァ)(15)
4.ジュニャーナクマーラは、南チベットのヤルルン・チョのニャク一族に生まれました。喉にヴァジュラの十字型のあざを持つジュニャーナクマーラは、ギャルウェ・ロトとしても知られており、シャーンタラクシタに任命されたチベット最初の僧の一人でした。
ジュニャーナクマーラは偉大な学者になり、数々のスートラとタントラを翻訳しました。また、グル・リンポチェ、ヴィマラミトラ、ヴァイローチャナ、そしてユダ・ニンポから教えを受け、チベットにおけるマハーヨーガ、アヌヨーガ、そしてアティヨーガのサムデの偉大な受取者の第一人者になりました。
グル・リンポチェが8つのマンダラの偉大なサーダナのエンパワーメントをジュニャーナクマラに与えたとき、彼の花は、チェチョクのマンダラの上に落ちました。そしてドゥツィ・チェチョクを修行した成果として、ジュニャーナクマーラはヤルルン・シルタクの地で、岩に指で穴をあけて、乾いた岩から嵐を生み出すことができました。
彼は三度の致命的危機を含めた数々の危険に直面しましたが、ヴァジュラキーラのサーダナを修行して得た神通力によって、すべての邪悪な力を滅ぼしました。
彼は自身を異なる形へ変容させることができました。また多数の仏教の書物をチベット語に翻訳しました。
ジュニャーナクマーラには多くの弟子がいましたが、その中でもソクポ・ペルキ・イエシェーとオテン・ペルキ・ションヌなどの8人の主な弟子が有名でした。
彼の転生者とされる人物には、ラモ・シルメン(12世紀)、ニ・ウーセル(13世紀)、ケードゥプ・ロト・ギェルツェンとカトク・ギュルメー・ツェーワン・チョクトゥプ(15世紀)がいます。