グル・バクティヨーガ(33)「グル・バクティとグルセーヴァ」
◎グル・バクティとグルセーヴァ
グル・バクティとグルセーヴァ(グルへの奉仕)は、弟子に輪廻の激しい流れを渡らせるサーダナーという船の二本のオールの如くである。
グルに自己を明け渡した者、心からグルに仕える者、驚くべきグル・バクティを持っている者は、悲しみ、苦しみ、恐れ、痛み、悲嘆、迷妄を知らない。彼は一瞬にして神を悟る。
グルと神は一つである。ゆえに、彼を崇拝しなさい。
その存在でこの宇宙をずっと祝福している最も偉大な魂の一人は、アディ・グルでありジャガド・グルである光り輝くシャンカラーチャーリヤである。
知らねばならぬことを知っており、到達せねばならぬものに到達し、道を示す立場にあるグルの蓮華の御足という庇護所をもし弟子が得ているならば、彼は、自分は本当に三重の祝福を得ているのだと考えなければならない。
利己性を取り除くことは、最も難しいことである。弟子が「利己性を根こそぎにするぞ」という確固たる燃えるような決意をし、不断の研磨によってこの決意に従うことによってのみ、グルの恩寵によって利己性は消えるであろう。
グルの命令に従い、それをまさに根気強くやり抜きなさい。
服従は、まさに実質的に、心から、積極的に、忍耐強く行われるべきである。
そうして初めて、モークシャ(解脱)をもたらすグルという処方薬は実りあるものとなる。
弟子が、忍耐強く、決意をもって、可能な限り実質的に、グルの指示を成就しようと試みるならば、彼は神を悟るだろう。
弟子が持たねばならない美徳の中で最高のものは、グルへの服従である。
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