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クンサン・ラマの教え 第一部 第三章「輪廻の苦しみ」(5)

4.人間界

 人間は三つの苦しみ、そして生老病死の四つの大きな苦しみを受ける。
 その他には、憎む敵や望まないことに出会うこと、愛するものを失うこと、そして欲しいものが手に入らないことという苦しみを味わう。

(一)三つの苦しみ

壊れさる苦しみ:この苦しみは、幸せな状態が急に苦しみへと変わったときに感じる苦しみである。夕食後、心地よく満たされて満腹であったときに、急に寄生虫によってひどい苦しみを味わう。幸せであったのに、敵に財産や貯蔵品を略奪される。あるいは火事で家が焼ける。急に病気によって倒れる。恐ろしい知らせを聞く。
 実際、どんなに心地よく、幸せで、名声があるように見えても、それらはほんの少しも永続せず、安定しない。ゆえに、それらすべてに対する執着を捨てる態度を養いなさい。

苦しみの苦しみ:苦しみは連続し、一つの苦しみが終わってもまた次がやって来る。ハンセン病を患うと腫れものができる。父が死ぬとその後に母も死ぬ。敵に追いかけられているとき、愛する者が亡くなる。このように苦しみは続いていく。輪廻のどこに生まれ変わっても、次から次へと苦しみが襲ってくる。

サンスカーラの苦しみ:今の瞬間は、うまくいっていて、あまり苦しみがないかもしれない。しかし、実際は苦しみの原因の中にいる。なぜなら、わたしたちは食べ物、衣類、家、装飾品、お祭りなどを楽しんでいるが、それらはすべて悪しき行ないと結びついているため、苦しみへと導かれることになる。

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