yoga school kailas

クリアーライトのヴィジョンとゾクチェンの修行の秘訣の教え(2)

 土台――われわれの本来の状態――ダルマターの様相である「ゾクチェン(完全なる完成性)」――己の本性である原初の智慧について説明し終わったところで、次は、その境地を、完全なるリラックス(テクチュー)の見解として理解する方法について説明しよう。それは、原初の純粋性「ダルマカーヤ」が関係しており、その境地においては、「生じること」と「そこからの解放」という二元性は存在しない。

 突然ある対象に対して思考が生じたら、「取ること」と「拒絶すること」を一切せず、「対象」にも「思考そのもの」にもとらわれることなく、「生じているもの」を観察しなさい。その思考はひとりでに消え、リクパという無為自然の境地が現われるだろう。これが、自然に完成された三身の広大なる次元、リクパの果てしない智慧の広がりである。生じたものにとらわれなければ、リクパの果てしない広がりが自然に生じる。

 そのようにして、心に干渉せず、核心を突いた見解の中で心を野放しにすることで、散漫な思考はひとりでに消滅する。そして、自発的に生じてきたサマーディの境地の中で安らぐのである。その無為自然の状態で、ありのままでありなさい。

 そのとき、煩悩性のエネルギーがさまざまなかたちで顕現してくるかもしれないが、リクパの不生の境地の中で生じるものはすべて、無執着の境地の中で解放される。ゆえに、すべてのものは自ずと解放されるのである。

share

  • Twitterにシェアする
  • Facebookにシェアする
  • Lineにシェアする