カトク・ケンポ・ンガワン・パルサンの生涯(1)
カトク・ケンポ・ンガワン・パルサンの生涯
1879-1941
カトク僧院のケンポ・ンガワン・パルサンは、今世紀の最も優れた著作家、教師、そしてロンチェン・ニンティクの伝達者の一人でした。彼はヴィマラミトラのトゥルク(転生者)として知られており、ロンチェン・ラブジェム2世と言っても言い過ぎではありません。
彼はケンポ・ンガワン(ンガクの息子)としてその名が知られ、多くの著作の中で、自身のことをオーサル・リンチェン・ニンポ・ペマ・レデルツァル、またはペマ・レデルツァルと記しています。
私はここでケンポの自伝、ンゴツァル・ギュメ・ロルガル(驚くべき魔術劇)の短い要約を記します。
ケンポはラブジュン15世の地の兎の年(1879年)の10番目の月の10日目に、虹や空からの音楽という素晴らしいサインの中で生まれました。彼の父はニョシュル部族のナムギャルで、母はジュワ部族のペマツォでした。
彼の昼夜は驚くべき光、経験、ヴィジョン、神々との会話でいっぱいでした。彼の誕生の三日目に、彼は瞑想の姿勢で座り、ヴァジュラキーラのマントラを唱えました。
最初の冬を迎えたとき、凍てつくような天候の中、彼は母と一緒に眠っていました。しかし、彼が精神的なエネルギーを通じて多くの熱を起こしたので、彼女は一緒に眠ることができませんでした。母はこう言いました。
「あなたは何なんだい、悪魔の子かね?」
するとその子はこう歌いました。
「私は東のラタンの方角からやって来ました。
私はエネルギーや熱を自分でコントロールします。
私はグヒャサマージャの悟りを成就しています。
もしあなたに私の見分けがつくならば、私はアラク・リクダです。」
これを聞いて、彼の母はこう言いました。
「あなたは誰なんだい? 黙っててちょうだい。」
彼の両親や親戚たちは、この変わった子供のことを心配し、彼が見せる奇跡を他者に秘密にしようとしました。