yoga school kailas

アーナンダマイー・マーの福音(1)


「アーナンダマイー・マーの福音」

グルプリヤ・デーヴィー(ディディ)

第一章

◎初めてのダルシャン

 わたしが初めてマーにお会いしたのは、一九二五年の冬か、もしくは一九二六年一月の上旬でした。わたしの父シュリー・サシャーンカ・モハン・ムコパッド(退役した市民外科医)は、郵政長官代理シュリー・プラマターナート・バスからマーについて聞き、二度彼女に会いに行ったのち、わたしをマーのもとへ連れて行ってくれました。マーは当時、ダッカ・シャハバグに滞在していました。そこでは、ババ・ボーラーナートがその庭園の経営者を務めていました。とても広く、きれいにデザインされたその庭園は、マーが住むのに適した場所でした。

 わたしはあまり外に出かけませんでした。わたしの性格は変わっていて、見知らぬ人(女性でも男性でも)と話すことができなかったのです。わたしのこの性質に対して両親はよく気分を害していましたが、わたしは他人を見ることも、話をすることもできなかったのです。何某の聖者や聖人を訪ねることも、わたしの性格に反していました。しかし、父がマーにお目にかかり、わたしにマーのことを話してくれたその日、わたしはすこぶる落ち着かない感じがしました。わたしはマーに会いに行きたいと切望しましたが、父には何も言うことができず、父は夜、一人で出かけてしまいました。父の車両が出発したとき、道に面するベランダに立ってひどく泣いたことをはっきりと覚えています。
 なんと驚くべきことでしょう! わたしが、見ず知らずの人のもとへ行くことができないということに、こんなに動揺するなんて! 今日でさえ、これを思い出して、あっけに取られる心地です。しかし、わたしがそのときなぜ泣いたか、そしてそこにどういった種類の引力が働いていたかを、今は理解しています。
 父が戻ってくると、わたしは父のところへ行き、マーが話したことを全部聞きたがりました。父はいくつか話してくれましたが、わたしは満足できませんでした。父は言いました。

「マーが、おまえを連れてくるようにおっしゃったよ。」

 おそらくマーは、わたしに関することを父からいろいろと聞いて、わたしを連れてくるように父に言ったのではないかと思いました。

share

  • Twitterにシェアする
  • Facebookにシェアする
  • Lineにシェアする