お前たちのために
ヴァイクンタナートは師ラーマクリシュナにお尋ねした。
「師よ、あなたのサーダナのお話を聞きました。どうしてそんなに多様な修行が必要だったのでしょうか?」
子供のようなラーマクリシュナの目が、たちまち涙ぐんで揺れた。
「我が子よ、すべてお前たちのためにしたことなのだよ。わたし個人としては必要なかったことなのだ。」
そう言うとラーマクリシュナはサマーディに入られた。サマーディから戻られると、ほとんど聞き取れないような口ごもった口調でおっしゃった。
「おお、人よ、わたしはお前のためにこんなにまでしたのだよ。お前はほんの少しするだけでよいのだ。」
(「わたしたちが見たラーマ―クリシュナ」より)