「鳥のダルマの素晴らしき花輪」より(12)
次にフクロウが立ち上がって、羽根をバタバタといわせてから、「ウトゥ、ウトゥ」と鳴きました。この鳴き声には「なんと哀れな」という意味がこめられています。
「瞑想をして死の意味を知る前に死がやってきてしまうのは哀れだね。ウトゥ。
戒を守らないお坊さんは哀れだね。ウトゥ。
ものごとの判断ができない老僧は哀れだね。ウトゥ。
威厳を持てない大臣は哀れだね。ウトゥ。
軍隊がついてこない将軍は哀れだね。ウトゥ。
相談相手のいない王様は哀れだね。ウトゥ。
従う者のいない指導者は哀れだね。ウトゥ。
行動力のない政治家は哀れだね。ウトゥ。
学識のない先生は哀れだね。ウトゥ。
熱心さのまるでない弟子は哀れだね。ウトゥ。
信用のできない友達は哀れだね。ウトゥ。
気持ちがバラバラな家族は哀れだね。ウトゥ。
哀れな行ないがどんなものかを知って、それを避けるのが大事です。」