「経験」③
◎第二のプロセス――輝き
第二に、『輝き』との遭遇があります。
まずあなたは、自分の心臓のチャクラから生じた光が、外に向かって拡がり、全宇宙を包み込む様子をイメージしなければなりません。
全世界がその純粋な光の中へと溶解し、次に呼吸とともにそれらがあなたの鼻を通してあなたの中へと引き込まれ、左右の気道を経て中央の気道へと至ると観想します。
その純粋な光が心臓の真ん中にとどまり、それがどんどん凝縮されていき、小さな光の球になります。
その光を更に小さく更に精妙にしていくと、
突然、心の中に、輝きと透明さと解放性が生起します。
心のその透明な輝きは、心に関するどんな概念的な制限も受けません。
これはその輝きと解放性において本質的に純粋な認識であり、
その完全性において心の本性の経験です。
あなたは、あなたの中に現われ出たこの悟りの光を、どこへも分散させずに、あなたの心の中へ溶解させなければなりません。
そうすれば、心はその輝きと透明さの中で安定します。
この光の境地を出来るだけ長く保った後で、息を吐きます。
そして息を吐くときは、呼吸とともに不浄物が両鼻腔から出ていくと観想するならば、病魔と魔による妨害は霧散します。
息を吸うことと吐くことは、ゆっくりと行なうことが重要です。
あなたが暫くの間、これらを昼となく夜となく練習することによって、
睡眠時の夢は止み、代わりに睡眠時に光の経験をするようになります。
するとあなたは、自分の内側も外側も、まるで輝く月やランプ、蛍や星の光などのような五色の光につつみ込まれているのを見るでしょう。
心がしっかりとこの輝きの領域に落ち着くとき、内面の寂静が生じます。
あなたがこの状態に慣れ親しむならば、次の四つの経験をするでしょう。
①心で認識するものは何であれ、きらきらとして開け放たれた光輝として感じられます。
②昼も夜も、あなたはこの輝きの領域に留まります。
③心のその輝きと透明さは、潜在意識の概念によって動揺することはありません。
④概念的思考の干渉なしに拡がり続ける純粋な識別智が生まれます。
さらにこの状態に慣れ親しむと、
より高度な経験である、この世のヴェールの背後にあるものをはっきりと見る力が生じるでしょう。
これは、静寂であり深遠なる導きの本質です。