yoga school kailas

「私が見たアドブターナンダ」より抜粋(14)

「アントプルでは、彼らは赤々と燃えるドゥニ※の面前で、サンニャーシンになることを誓った。そこでサーラダーが貯め池で沐浴し、溺れた。
 そのとき、ブラザー・ニランジャンが彼を救った。そのような危険な状況においては、いつもブラザー・ニランジャンが中心となっていた。
 危機が彼を行動へと駆り立てた。以前、ブラザー・シャシが旅に出たとき、その道中で彼は発熱に襲われた。知らせを聞いたニランジャンは彼を連れ戻した。
 また別の折、ヨギンがアラハバードで病床に伏していることを聞くと、彼はすぐに駆け付けた。僕たちの誰かが病気にかかったときにはいつでも、ブラザー・ニランジャンがすべての仕事を引き受け、人に会ったり、食事や薬の世話をしたりするために駆けずり回ってくれた。――ブラザー・シャロト(シャラト)は患者の隣に座って、よくニランジャンの手伝いをしたものだ。」

※神聖な赤々と燃える木の幹が火の神または至高のブラフマンの象徴として崇められている。24時間ドゥニの火が燃えるのを絶やさないことが、(シュリー・トータープーリー――シュリー・ラーマクリシュナのヴェーダーンタの師――が属していた)ナーガ派サンニャーシンの慣習であった。

「僧院では、僕はみんなが一生懸命に勉強しているのを観察していた。そしてある日、僕はブラザー・シャロトに聞いた。

『やあ! どうして君は山のような本を読んでいるの?
 もう学校も大学も卒業したじゃないか。なのに君はまだそんなに勉強している! 試験でも受けるの?』

 ブラザー・シャロトは答えた。

『兄弟よ、勉強することなく、どうやってこれらの宗教の深淵な事柄を理解するというんだい?』

 僕は返答した。

『師はこれらの深淵な事柄についてたくさん話していたけど、僕は師が本を読んでいるのを一度も見たことはなかった。』

 ブラザー・シャロトは言った。

『彼の場合は全然違うよ。(宇宙の)母が、彼に山のような知識をくださると仰っていたではないか。
 僕たちはその境地に至っているか、または至りたいと思っているか? 僕たちは知識を得るために、たくさんの本を勉強することで、なんとか進んでいくべきだろう。』

 僕はまだ諦めずにこう返答した。

『でも師は、僕たちは本を読むことによって真理の一つの概念は得るが、全く別の概念は霊的な経験から得ると言っていたよ。』

 シャロトは言った。

『でも師は、アーチャーリヤ(宗教上の師)になる者は経典も勉強しなければいけないと言っていなかったか?』

 それで僕は、人はその精神の素養に応じて様々なかたちで理解するということ、そして師は各人にその気質に応じて相応しい教えを説かれたのだということに気づいた。そしてそれ以後、僕は何も言わなくなった。」

「当時バラナゴル僧院では、熱狂的な賛歌を長く歌う集いを設けていた。これらのキールタンは、ただただ素晴らしかった。
 ブラザー・ヨギンは、ヴリンダーヴァンの聖なる土を持って来て、額に印をつけた。
 ある日、彼らは、ある意味無理やり、ブラザー・ロレンをこの土で飾った。すると彼は恍惚になった。その日、キールタンは多くの聴衆を魅了する雰囲気を作り出した。そして彼らは一人ずつ賛歌を歌った。――歌がとても熱烈だったので、たくさんの人たちが、僧院の中にも、周囲にも集まっていた。ときどき、ブラザー・バブラームとガンゲース(スワミ・アカーンダナンダ)は踊っていた。」

「ある日ブラザー・ロレンは、カーリー女神を礼拝したいという願望をあらわしていた。すぐにスレンドラが礼拝のための準備を整えた。
 ――当時、僕たちは僧院内で師の誕生日の礼拝を執り行なっており、ドッキネッショルのカーリー寺院の庭園は公共の場になっていた。僕たちは皆カーリー寺院をよく訪れては、師について一日中話をしていた。
 あるときブラザー・ロレンは、師の礼拝のために、連続で4~5時間座って過ごしていた。ブラザー・シャシはこれに驚いた。僕はその日、ブラザー・ロレンは深い瞑想に入り、師に礼拝したと聞いた。」

share

  • Twitterにシェアする
  • Facebookにシェアする
  • Lineにシェアする