「私が見たアドブターナンダ」より抜粋(12)
後日、ラトゥ・マハラジは、それぞれ異なる時と場所で、バラナゴル僧院で起こった様々な出来事を私達に話してくれた。私たちはそれらをここに集めたので、読者に紹介しよう。
「バラナゴル僧院では、ブラザー・シャシがアラティを執り行なっていたが、それは一見の価値があった。そこにいた全員が師の存在をはっきりと感じた。しまいにシャシは叫んだ。
『グルに勝利あれ、グルに勝利あれ。』
そしてブラザー・カーリーはサンスクリット語の賛歌を歌った。数日の間に、ブラザー・カーリーは師の礼拝のためのマントラを作った。それ以来、それらのマントラは礼拝で使われるようになった。
僕たちには食べる物がほとんどなかったが、師に高級な果物を捧げ、そのお下がりを儀式の参加者たちに振る舞っていた。これについて、人々はよく言ったものだ。
『この者たちはお宝でも発見したに違いない。そうでなければ、どうしたらあんな高価な物を聖堂のグルに捧げることができるだろうか?』
ブラザー・シャシは、日夜、どうやって最高の礼儀を尽くし、最高の供物を捧げて、師への礼拝を執り行なうことができるのかという一つの考えしか頭になかった。彼は昔、プージャーに関するすべての仕事を一人で行なっていた。ブラザー・シャシは僕たちに言ったものだ、
『君たちは何にも心配しなくていいよ。ただ、瞑想と祈りと数珠を操ることに没頭していればいい。師の恩寵を通して、必要な物は全部もたらされるだろうからね。』」