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「修行の基礎・戒について」(6)

◎動物界――無智の世界

 同様に、動物界――動物界っていうのは、そうだな、無智の世界。あるいは習性っていうか、本能的快楽に流される世界。よって、五戒に当てはめるとしたら、邪淫と妄語だね。
 まず邪淫っていうのは、ここでいう邪淫っていうのは、本能的邪淫、つまり、あ、性欲が出たと。さて満たすかと。こういう発想が動物なんだね。
 何度も何度も言ってるけどね、人間の性欲と動物の性欲の違いは、人間の場合は、たった一人なんです、相手は。本当にただ一人の異性を、一生愛し続ける。ちょっと昔の小説みたいな世界だけど。これが人間なんだね。だからもう現代みたいに、わたし、元彼何人もいましたとか、何人の女性と付き合いましたよと。これからも何人とも付き合っていきますと。これはもう動物なんです(笑)。
 そこら辺の違いがあるんです。だから人間界の性欲っていうのは、どっちかっていうと、一番最初にその魂のつながりというか精神的な情とかが強くて、で、それに伴う性的な喜びなんだね、
 動物の邪淫っていうのは、今言ったように、単純に肉体的に性欲が沸いてきて、それを満たそうとして奔走すると。こういうタイプの邪淫だね。
 で、妄語って言ったのは、動物っていうのは要するに無智の世界なんだよね。無智っていうのはつまり、全てを曖昧にすると。深く考えないと。
 ちょっとこれはストレートなつながりじゃないけども、嘘をつくってことは、我々がタマス、ヨーガ的にいうとタマス、タマスのエネルギーが増大します。
 つまり、嘘っていうのは曖昧な行為なんです。真実があったとして、それを隠して別のことを言おうとすると。あるいは何も言わないのもそうだけど、全てを曖昧にすると、我々のカルマの中の、無智のカルマとか無智のエネルギーが強まるんだね。で、非常にタマス化していきます。
 で、このタマスのエネルギーが我々を動物に導く。
 まあ、そうだな、偸盗もそうかもしれないね。もちろん、殺生も入るかもしれない。動物っていうのは結局、弱肉強食の世界だから。盗んだりとか、あるいは獲物を殺したりとか、日常茶飯事で起こる。
 だから殺生、偸盗、邪淫、妄語、まあ酒は飲まないだろうけど、この殺生、偸盗、邪淫、妄語が、だいたい動物に当てはまるかもしれない。だからこれらの生活を行なったら、我々は動物界に結び付けられますよと。
 いや、ちょっと待てと。人間もそういうことやるじゃないかって言うかもしれないが、本来の人間はそういうことやらないんですよ。仏典に書かれているように、本来の人間は、誰も害さないし、盗まないし、嘘もつかないし、酒も飲まない。しかし、愛するただ一人の人とだけ、交わったり、恋愛を楽しんだりする。これが本当の人間のカルマなんです。今の人間っていうのは人間じゃないんですね、変な言い方すると(笑)。我々はもう、ね、妖怪人間ベムじゃないけど、

(一同笑)

 人間ですらないと(笑)。早く人間になりたい。そういう世界なんだね(笑)。だから、「いやー、今の一般常識がこうだから、別にいいじゃないですか」っていうのは非常に危険なんです。今の一般の人間界が人間界じゃないから(笑)。今の一般の人間界に普通に合わせて生きていたら、低い世界に生まれ変わります。まあ仏教やヨーガの教えを信じるならばね。
 だから今言った動物的傾向っていうのは人間界にも当てはまるわけだけど、本来は動物のカルマなんです。

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