◎超越意識の人
ヨーガスクール・カイラス 勉強会より 抜粋
バガヴァッド・ギーター 勉強会 第一回
「第2章」
2006・12
※いずれ全文をまとめて本にする予定ですので、ご期待ください。
◎超越意識の人
【本文】
『アルジュナが問います。「おお、ケーシャヴァ(クリシュナ)様!真の知識を獲得し三昧の境地に入った人は、どんな特徴をもち、いったいどのような言葉を語り、どのように座り、どのように歩くのでしょうか?」と。
至高者が答えられます。「プリター妃の息子(アルジュナ)よ!人が心の中の欲望をことごとく捨て去り、自己の本性(真我)にのみ満足した時、その人は真の知識を獲得した超越意識の人と呼ばれる。
苦難に遭っても心乱さず、快楽を追うこともなく、執着と恐れと怒りを己の心から完全に捨てさった人こそ、真の知識を獲得した聖者(ムニ)と呼ばれるのだ。
悪を見ても嫌悪せず、善を見ても愛慕せず、好悪の感情を超えた人こそが、完全智識(プラジュニャー)(=般若の智慧)を得た人なのである。』
(松川)はい。プラジュニャーと出てきましたが、さっきも言ったように、般若経って言うのがプラジュニャー・パーラミターって言うんだけど。結局同じことを追求しようとしているんだね。仏教、大乗仏教が行こうとした境地と――つまり善悪、あるいは良い悪い、苦しみ喜び、こういったものを超えた完全覚醒の唯一の真理の状態があります。で、その状態に達している人。これこそが最高のサマーディに入った賢者、智慧ある人ってことだね。
だからこれはもちろん、一つの目的っていうか、われわれが目指すべきところだね。すぐにこの状態にわれわれが入れるわけじゃないけども、普段からそのようなことを頭に置いといて生きるといいと思いますね。
これはもう本当に、一つの真理についていろんな角度からぱっぱっぱっと言っているので、ね、だんだん分かってきたと思う。
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