◎自在神への祈念
【本文】
イーシュワラプラニダーナードヴァー
自在神への祈念によっても、無想サマーディに近づくことができる。
クレーシャカルマヴィパーカーシャヤイラパラームリシュタハ
プルシャヴィシェーシャ イーシュワラハ
自在神というのは、煩悩、カルマ、カルマの果報、業遺存などによってけがされていない、特別な真我なのである。
タトラ ニラティシャヤン サルヴァジュニャーナトヴァビージャム
他の者たちの中では種子に過ぎないあの全智が、彼の中では無限になっている。
サ プールヴェーサーマピ グルフ カーレーナーナヴァッチェーダート
彼は、太古のグルたちにとってさえもグルなのである。なぜなら彼は時間によって制限されたお方ではないから。
はい。簡単に言いますよ。自在神というのはイーシュワラというわけですが、普通イーシュワラというとシヴァ神のことです。これも他の体系とかでは、自在神とはこうだこうだっていろいろいったりするけど、私がよく言うところの「至高者」と考えていいです。すべてから解放された完全なる存在――これがイーシュワラだね。他の体系ではそうじゃないという人もいますが、そんなのは聞かなくていいです(笑)。ここでは一応定義上、イーシュワラは絶対者と考えていいです。
観自在菩薩――あれも、アヴァローキタ・イーシュワラというんだね。観音菩薩、観音様ね。あれも一つのイーシュワラです。その辺は掘り下げるとすごく面白いんだけど、まあ今日はあまり掘り下げないけども(笑)。
とにかく、あらゆるカルマを超えた、全智に満たされた絶対者がいますよと。これに対する祈念――つまり至高者を常に思う。至高者へ祈りをささげる。これによっても無想サマーディに近づけますよと。これはバクティ・ヨーガ的な道だね。常に至高者に心を合わせる。
はい、そして、この完全なる至高者というのはイーシュワラというのは、時も空間も超えた存在なんです。よってグルのグル――つまりあらゆる師匠の師匠なんだね。大もとの、救済者の根本というか。これがイーシュワラですよという定義だね。
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