◎永遠の解脱の境地

◎永遠の解脱の境地

【本文】
『内なる世界で幸福を味わい、心穏やかに過ごし、光り輝く
そのようなヨーギーこそ、至高者となり、永遠・神聖・完全なニルヴァーナに至るのだ。』

　はい、これもこのままですけどね。

【本文】
『罪汚れを清め、あらゆる疑念を取り除き、自我を抑制し、
すべての生類のために働く聖者もまた、永遠・神聖・完全なニルヴァーナに至る。

愛欲や怒りや物欲をなくし、自分の心を抑制し、自己の本性を知った行者もまた、
この世でもあの世でも、永遠・神聖・完全なニルヴァーナに永住する。

感覚を外界の事物からさえぎり、眉間を凝視し、
鼻腔の中を動く呼気と吸気の流れを止め、

感覚と心と知性とを抑制し、解脱を至高の目的とする聖者も、
欲望と怒りから解放され、確実に永遠の解脱の境地へと入るのだ。』

　はい。この『永遠・神聖・完全なニルヴァーナ』とか『永遠の解脱の境地』とかいっています、書いてありますが、つまりこれは、いつも言っているように、ニルヴァーナにも実は段階があるんだね。
　段階っていうと変なんだけど、つまり、不完全なニルヴァーナと完全なニルヴァーナ。つまりこれは前から言っているように、ニルヴァーナっていうのはつまり、止まった状態なので、何らかの条件によって一時的に止めることはできるわけです。しかしそれが完全でない場合、また動き出す。これは不完全なニルヴァーナだね。じゃなくて完全なニルヴァーナっていうのは、もう完全に心の本性、あるいは至高者の本性を悟っていると。で、これを完全な状態になった場合は、もう全くニルヴァーナから落ちることがない。これが『永遠・神聖・完全なニルヴァーナ』だね。
　で、そこにいたる方法として、こういうことも、こういうこともっていろいろ書かれていたわけですが、ただまあここの読み方っていうのは、このどれかをやればいいっていうよりは、この全てをやんなきゃいけないって考えた方がいいね。つまり、全てを一つの目的とすると。
　つまり、
『内なる世界で幸福を味わい、心穏やかに過ごし、光り輝く』
と。まあこれは一つの結果ではあるわけだけども、つまりさっきから言っているように、外的な条件を追い求めるのではなくて、心の中に完全な幸福な境地を作り出すと。そして、穏やかに、光り輝く。
『罪汚れを清め、あらゆる疑念を取り除き、自我を抑制し、すべての生類のために働く』。『すべての生類のために働く』っていうのは、まさにこれは大乗的な実践ですね。
　はい、そして、『愛欲や怒りや物欲をなくし、自分の心を抑制し』――これはつまり念正智の実践。
　そして、
『自己の本性を知る』と。
　そして、
『感覚を外界の事物からさえぎり、眉間を凝視し』――これはもうヨーガの修行だね。プラーナーヤーマ。
　そして、
『感覚と心と知性とを抑制し、解脱を至高の目的とする』と。『欲望と怒りから解放され、確実に永遠の解脱の境地へと』至る。
　つまりこれも、またしっかりこう日々読んで、一つの自分の生きる目的としなきゃいけないことだね、ここら辺のことっていうのはね。