◎心の本質への集中
◎心の本質への集中
【本文】
『辛抱強く、知性によって心を真我に固定し、だんだんとサマーディの境地に進むべきで、
ほかの事は一切考えぬほうがよい。』
はい。『知性によって心を真我に固定し』――ちょっと難しくなってきましたね。つまり、真我、われわれの心の本性みたいのがあって――もちろんわれわれは今この瞬間にね、真我っていっても真我って何だろうって感じだと思うんだけど、修行していってだんだんだんだん、何となく最初は自分の本質みたいのが分かったような感じになってくる。もちろん最終的には完全にそれと一体化するわけですが、まだ今みなさんの考える真我ね、真の自分、それはヨーガ的に言うとサチダーナンダっていうんだけど――サチダーナンダっていうのは完全な実在であって――実在って言うのは、その他のものはすべて幻影なんだけど、真我だけは実在だと。で、完全な智慧を具えていて、そして完全な歓喜を具えていると。で、その純粋なわれわれの本質ね、これがわれわれの中にあるんですよと。で、それはちょっとよく分からないかもしれないけども、自分のイメージできる範囲内でもいいのでそれにグッと心を合わせる。で、常に如何にその境地に達するかっていうことを考える。
逆の言い方をすると、その真我への集中からわれわれの心を離しているのが外側の世界への心の煩悩なんだね。いろんなものが欲しいとか、いろんなものが嫌いだとか、こういう心があるとわれわれは――さっきも言ったように、心がどんどんそっちの方に向かって、心の馬がね、ちょっと暴走し始めて、真我というものから心が離れてしまう。
だからみなさん、できる範囲内で常に自分の心の本質にグッと心を合わせる、集中する訓練をすべきだってことだね。
で、他のことは一切考えぬほうがよいと。ね。これもさっきから言っているように、自分の人生の目的っていうのはそこにあるんだと。つまり真理を悟ることなんだってことだね。ヨーギーにとってはね。