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要約・ラーマクリシュナの生涯(27)「ドッキネッショルを訪れた様々な修行者たち」③

◎タントラ行者たちとの交わり

 
 あるとき、ドッキネッショルにやって来るさまざまな宗派の修行者たちに、それぞれの修行に必要な品をすべて与えてあげたい、という思いが、ラーマクリシュナの心に起こった。それをモトゥルに話すと、モトゥルは快く承知した。すでにそのときも修行者たちには寺院の倉庫から米、レンズマメ、小麦粉などが定期的に与えられるようになっていたが、それに加えて、水差し、毛布、瞑想用の敷物、さらには大麻を必要とする修行者には大麻を、そしてタントラ行者には酒までも用意したのだった。

 タントラ行者たちとの交わりについて、ラーマクリシュナは後にこう語っている。

「当時は多くのタントラ行者が、聖なる輪を描いて座す集団礼拝『チャクラ』をおこなっていた。礼拝に用いられる皮をむいたショウガ、玉ねぎ、炒った米、揚げ豆などの品々を私は彼らに与えて、どんなふうに聖なる母への礼拝と祈祷に使われるのか、観察していたのだよ。彼らの聖なる輪に連れて行かれることもよくあったし、ときには集まりを仕切るように呼ばれたこともある。いつもお神酒を飲むように言われたが、母の御名を繰り返すだけで酩酊状態になってしまう私には酒が飲めないのを知ると、それ以上は強いなかった。それでも輪にあっては酒を飲むしきたりになっていたので、私は指先につけた一滴を額に塗ったり、においをかいだり、舌の上にほんの少しだけ振りかけたりしてから、彼らの杯に注いでやるのだった。酒が入ると、聖なる母に集中して熱心に呼びかける者もいた。それでも飲みすぎて酔っ払い、母に呼びかけるどころではなくなる者もいたのだよ。あるときひどい酔っ払いを見かけたので、酒の供給はやめることにしたのだ。
 いつもお神酒を飲んだラージクマールがすぐさまジャパに没頭することに私は気づいていた。しかしやがて名誉欲を持つようになってしまったのだ。無理もないことだ。家には妻子があり、家計を支える気遣いも必要だったのだからね。とにかく、ラージクマールはサーダナーの助けとしてだけ酒を飲んでいた。一度たりとも飲み過ぎたり、われを失っているのを見たことはなかった。」

 ラーマクリシュナ自身は、会話の最中にカラナ(酒)やシッディ(大麻)という言葉を口にするだけで陶酔状態になり、ときにはサマーディに入ってしまうので、実際の酒を飲むことはほとんどできなかった。
 また、不思議なことに、ヨーニ(女性器)という言葉を口にするだけでサマーディに入ることもあった。ヨーニとはタントラにおいて重要な言葉ではあるが、普通は、ある程度高い精神性を持つ者でも、この言葉を聞くと卑俗な情欲に襲われるものである。また高潔な者は、そのような情欲が起こらないように、このような言葉を聞くと逃げ出すものだ。しかしラーマクリシュナは、この言葉を聞くと純粋なサマーディに入るのだった。

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