◎けがれのない戒
【本文】
あなたは誤りがなく、崇高であり、混じりけがなく、けがれのない戒をお守りください。戒は、あたかも動・不動のすべてを支える大地のように、あらゆる功徳のもとである、と説かれています。
これはここに書かれているとおりですね。しっかりと戒律を守ってくださいと。それがすべてを支える大地のように――つまり戒律をしっかり守っている人の人生には、多くの功徳が積みやすくなる、あるいは自然にその功徳が生じるでしょうと。だから戒律というのはすべてのベースですよ、ということだね。
◎六波羅蜜
【本文】
布施、戒、忍辱、精進、禅定、智慧というはかりしれない完全な徳を広く修め、大王よ、輪廻の海の彼岸に至らねばなりません。
はい。これは分かるね。六波羅蜜。これは今日は詳しくはやらないけども、ティクレの三号にも六波羅蜜の説法は載っているので、あるいは『入菩提行論』ね、『入菩提行論』も六波羅蜜の詳しい説明みたいなものなので、その辺を学べはいいと思いますが。大乗仏教の修行システム――布施、戒、忍辱、精進、禅定、智慧――これをしっかり修めて、輪廻の海の彼岸――つまり解脱してくださいということだね。
◎父母を敬う
【本文】
父母を敬う家はブラーフマナに恵まれ、師にも恵まれます。彼らを敬う者は称えられ、また来世には天界に赴くでありましょう。
これもこのままですね。仏教というのは、出家して解脱を求める者には、もちろん親子の縁も含めてすべて放棄しなさいというわけだけど、そうじゃなくて、家庭に住んで、家庭に父母とかがいる場合は、しっかりと父母を敬って、家族や親類知人に慈悲を持って接しなさいという発想になるね。そういう人はブラーフマナ――ブラーフマナというのはインドの習慣で、それぞれの家に担当のお坊さんみたいなのがいるわけですね。それも素晴らしい聖なるお坊さんに恵まれ、実際仏教とかの師にも恵まれるでしょうと。そして来世には天界に行くでしょうということだね。
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