「師への尊敬・念正智・心を訓練する喜び」
◎師への尊敬・念正智・心を訓練する喜び
【本文】
十二.師への尊敬・念正智・心を訓練する喜びという三つを、衰退させないでください。
これは読んだとおりですね。まずは自分の師を尊敬する気持ち。
念正智っていうのは、さっきから言ってる、自分の心を常にチェックして、正しく引き戻す訓練。
心を訓練する喜びっていうのは、このような自分の心を変革してくれる修行ね、これをやってることはすばらしいと。何て嬉しいんだっていう気持ちね。
これらを衰退させるなと。増大はいいんだよ。増大はいいけど、衰退は駄目だと。
例えば自分の師匠に、「本当に師はすばらしい」と。一ヵ月後、「いや、本当に師のすばらしさにまた気づいた」と。で、三ヵ月後、「もう師が、仏陀と同じに見えます!」と――これはすばらしい。で、四ヵ月後、「でもなんか、うちの師、あんまりよくないような気がしてきた……」――これは衰退してるわけだね。これは駄目だと。
他も同じね。念正智。だんだんだんだん自分の心がチェックできるようになってきたと。でも一ヵ月後には、「最近ちょっとあまり自分の心がチェックできない」と――これは駄目だと。
三番目も同じね。「本当に、自分の心がこんなに変わっていくのはすばらしい」という気持ちがあったのに、あんまりそれがのらなくなってくると。これは駄目だと。
だからどんどんどんどん増大させる。決して衰退させないっていうことですね。逆に言うと、衰退してるなって思ったら、まずいと思って、すぐに引き戻して増大させるようにしなきゃいけないっていうところだね。