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解説「菩薩の生き方」第八回(7)

 はい。だからここでの教えとしてはこの四つ――もう一回言いますよ――真理、あるいは聖なるもの、あるいは聖者、あるいは自分の師匠と、強烈な縁を作ると。そして徹底的に徳を積む。そしてそれだけではなくて、日々正しい志を持つ。正しい欲求、正しい志。わたしは絶対こうなるんだと。ここでよく言ってる言い方をすれば、理想といってもいい。理想になりきる。理想で頭をいっぱいにする。理想で自分の生き方を確定すると。そして当然その理想に向けての全力の努力をすると。この四つがそろったら、それは素晴らしい果報を皆さんにもたらすだろうし、素晴らしいその道からね、皆さんが何度生まれ変わっても外れないっていう結果を生むでしょうね。
 しかしこの四つが――ちょっと今日は丁寧に長く説明したけども――どれかがずれると、あるいはどれかが弱くなったりすると、いろんな間違いが起きる。いろんな、道から外れてしまったり、あるいは外れてはいないんだけども、やってることに効果がなくなったりとか――が生じるわけだね。だから日々、これはちゃんと考えなきゃいけない。
 もう一回言いますよ。しっかりと、聖なるものと縁を日々つけるんだと。で、縁が遠くならないようにするんだと。ね。一つ。
 で、もう一つは、徳っていうのはもう物理的なエネルギーなんで、われわれが何をなすにも徳は必要です。だからわれわれが実際にこの志や、あるいは使命っていうものを達成できるように、ひたすら徳を積むぞと。で、逆にいうと、悪業を積まないぞと。そして徳を漏らさないぞと。これを日々考えて生きると。
 はい。そしてその方向性ね。その徳を向ける方向性として、正しく理想を日々心に思い、この正しい理想から少しもずれないぞと。エゴのいろんな欺瞞にもだまされないぞと。だまされずに、この純粋な理想だけを持ち続けるぞと。
 そして最後に、理想だけでは駄目なので、その理想を達成するために日々全力の努力を惜しまないぞと。人はいつ死ぬか分かんないんだと。よって、今生のうちにできるだけこの理想に近づくために全力で努力するぞと。
 はい。この縁と徳と理想への欲求ね。そして現実的な努力。これを日々考えたらいいですね。
 はい。で、ちょっと話を戻しますが、ここで書いてあるのは、
「しかもその欲求や努力の方向性が、先ほどからあげているような、全ての衆生の完全な安楽、すなわち全ての衆生を解脱させることに向けられているとしたら――その者こそまさに菩薩であり、その者に生じる功徳は、まさにはかりしれない」と。
 はい。今の話は菩薩プラスバクティっていう感じで話してたけども、まあ皆さんの場合はそれでいいと思うね。つまりバクティ的な理想、そして菩薩としての理想、これを――もう一回言うよ――常に心から忘れないと。ね。そして、常にそれに努力を惜しまないと。そしてその土台である聖なるものとの縁、そして徳をしっかり積むっていうこと、これをしっかりと忘れない、ということですね。

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