2.種字の観想
2.種字の観想
四つのチャクラの中心に、四つの種字を観想する。
これには二つのやり方がある。チャクラの花びらとともにその中心に種字を観想するやり方と、チャクラの花びらは観想せずに、種字だけを観想するやり方である。
へそのニルマーナ・チャクラの中心の月輪座の上に、赤い短いア字を観想する。
胸のダルマ・チャクラの中心の月輪座の上に、青いフーム字を観想する。
喉のサンボーガ・チャクラの中心の月輪座の上に、赤いオーム字を観想する。
頭頂のマハースカ・チャクラの中心の月輪座の上に、白いハム字をさかさまに観想する。
それぞれの種字は、中央管の中に、できるだけ小さく、はっきりと観想する。
小さく観想するのが難しい時は、最初は少し大きめに観想し、そのイメージが堅固になってきたら、徐々に小さくしていくとよい。
また、種字が光り輝いていると観想することによって、心の硬さや愚鈍を取り除くことができる。
種字を観想するときは、客観的に観想するというよりも、その種字の中に自分が溶け込んでしまうかのように集中して観想するのである。
種字に集中するとき、緊張しすぎると心の硬さや興奮状態が生じ、弛緩しすぎると愚鈍が生じる。よってその二つの極端を断ち、明晰な意識で極めて強く集中すべきである。
◎四つの種字を観想することの果報
頭頂のハム字に集中することによって、ボーディチッタの歓喜を発生させやすくなる。
喉のオーム字に集中することによって、夢のヨーガを進めることができる。
胸のフーム字に集中することによって、覚醒時と睡眠時の両方において、光を現わす手助けとなり、光のヨーガを進めることができる。
へその短いア字に集中することによって、チャンダーリーの火を激しく燃やし、また四つの歓喜を生じさせる手助けとなる。
◎四つの歓喜
チャンダーリーの火の修行によって、修行者は「四つの歓喜」を生じさせなければならない。
まず、チャンダーリーの火とボーディチッタが頭頂のマハースカ・チャクラに集中することによって、「歓喜」が生じる。
次にボーディチッタがのどのサンボーガ・チャクラに集まることで、「最高の歓喜」が生じる。
次にボーディチッタが胸のダルマ・チャクラに集まることで、「超越的歓喜」が生じる。
次にボーディチッタが臍のニルマーナ・チャクラに集まることで、「サハジャの歓喜」が生じる。