パドマサンバヴァの秘密の教え(126)「25人の弟子たちへの歌①」
5.25人の弟子たちへの歌
王と25人の弟子たちは、ウッディヤーナの尊師に尋ねた。
「すべてを包含し、にもかかわらず実践するのが易しい、本質的なポイントに触れる深遠な教えを、わたしたちにお授けください。」
パドマサンバヴァは、返答としてこうお歌いになった。
「驚くべきことだ!
王よ、そして王子と、他の弟子たちよ、
真実の意味は、皆の領土の中にはない。
卑しい受け手によってそれが聞かれた時、
それは中傷の原因となり、誤解を生み、サマヤは破られる。
わたしはあなた方に、未来に関する重要な予言を与える。
しかし、チベットの邪悪な領主たちがどれほど多く聞いたとしても、
彼らはこれを信頼せず、嘘を流布し、
意味のない話にふける。
だが、あなた方が信仰心からわたしに尋ねたことを
私は簡潔に説明しよう。
今は、教えが広まるための時期ではなく、
あなた方それぞれが自分自身で正確に修行するためにある。
この教えは、未来のためにテルマの宝として封印される。
よって、秘密の誓いを立てるのだ!」
この秘密の指示に忠実であるように彼らに命じてから、師はまず最初に王にこうお説きになった。
「国王よ、聞きなさい。
脚を組み、座の上に身体を真っ直ぐに保ち、瞑想しなさい!
注意を自由な思考に向け、心の構成概念によって解放されなさい。
集中がすべての対象物を超越するとき、
実在性の印に固定されず、
静寂、平静にとどまり、目覚めよ!
このようにとどまるならば、前進のサインは自然に、
生じることなく終わることのない透明なる意識、
および誤認から完全に解放された意識として現われる。
これが自己の中に見つけられる覚醒の境地であり、
それは他のところに求められず、自己の中に存在するのだ。
――なんと素晴らしいことだろうか!」
「聞きなさい、信仰深きカルチェンのツォギャルよ!
本質的で、ありのままで、自発的に存在する境地の中に、
心は示されるための真の正体を持たない。
よって、非瞑想の領域内で迷わされていないままなのである!
このようにとどまり、解脱は自然に生ずる。
これはそれ自体、覚醒の境地である!」
「聞きなさい、卓越した崇高なわたしの息子、ペルギ・センゲよ!
輪廻とニルヴァーナのすべての現象は、自分の心である。
そして、この心から離れて現れるのでなく――
思考、言葉、記述を越え、自己の本質を持たない。
喜びを受け入れてはいけない。恐怖を拒絶してはいけない。肯定してはいけない。否定してはいけない。優先傾向を作ってはいけない、
作られることのない自然性の状態で、鮮明に覚醒にとどまるのだ!
このようにとどまることによって、前進のサインはその身口意である。
苦楽の境界を超え、自由と安楽を感じるのだ。
それが覚醒の境地を理解する瞬間である!」
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