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パトゥル・リンポチェの生涯と教え(97)

◎パトゥルが心を取り乱す

 ジグメ・ギャルワイ・ニュグの死後、彼の弟子の多くがザギャル・タマ・ルンに住み続けていた。彼らは集団で小さな黒いヤクの毛のテントに暮らし、瞑想修行に人生を捧げていた。
 あるとき、リーダー的な人物が、そこのロケーションは隠遁修行に向いていないという判断を下した。ザギャル・タマ・ルンは寒過ぎ、風が強過ぎ、荒涼とし過ぎ、高地過ぎ、人里から離れ過ぎ、居心地が悪すぎたのだ!
 そして彼らは辺りを探し回り、より気候が穏やかで、より快適で、より暖かく、より低地で、より素晴らしい別の場所を見つけたのだった!
 皆は、そのチャンマの丘の後方にある気持ちの良い谷にある気持ちの良い場所に移動した。そこには現在、ザギャル僧院が建っている。
 この知らせを聞いたパトゥルは、心を取り乱してこう言った。

「あれは、ダーキニーと偉大な師たちに予言された吉兆な場所だったのに! もしあの場所で暮らし続けていたら、あの野営地は修行者で溢れかえっていただろうに! 悟りのダルマは栄えていただろうに! 弟子たちの集団は数が多くなり過ぎて、集会や修行のために皆を招集する際に、四方向すべてにドラを鳴らさねばならないほどになったであろうに! なんという惨事だ!」

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