パトゥル・リンポチェの生涯と教え(73)
◎ギャルワ・チャンチュプの予言
トム出身の千里眼を持つ覚者ギャルワ・チャンチュプは、あるときこのような予言をした。
「今年、アヴァローキテーシュワラ(観自在菩薩)が、人間の姿で、偉大なる聖者としてワシュル・トムゴからここにやってくる。彼にお目にかかる機会を逃す者は、非常に不幸だ。」
このようなドラマチックな予言がされたにも関わらず、誰もそれについて真剣に考えることはしなかった。
一年後、遊牧民の普段着を着て、手に杖を持った一人の男がやって来た。
ある者たちは、その男はどこかのラマに違いないと思って、信仰心を示した。しかし誰も、その男が予言された「偉大なる聖者」、パトゥル・リンポチェだとは思いもしなかったのだった!
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