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パトゥル・リンポチェの生涯と教え(20)

◎過去生の布施

 パトゥルはかつて、ゾクチェン僧院のヤマーンタカ窟の下部の場所で暮らし、修行をしていていたことがあった。洞窟の上部の場所の近くには、ギャルモ・ロンからきた修行者が住んでいた。

 ある日、二人は会合し、パトゥルはその修行者にこう言った。

「世俗の忙しさや喧騒から遠く離れた場所で孤独に修行をすると、意識は自然にクリアになるような気がします。それは、過去生を思い出すのも容易にしてくれるのだと思います。そのようなことが、今まであなたに生じたことはありますか?」

「まだありません。」

 修行者は言った。

「私は百以上の過去生を思い出しましたよ。」

 パトゥルはこう打ち明けた。

「ある生で、私はインドの売春婦でした。大成就者クリシュナーチャーリヤが住んでいた村に、私は暮らしていました。私は、クリシュナーチャーリヤに純金の腕輪を捧げました。その供養をしたときから、私はもう悪趣に堕ちることはなくなったのです。」

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