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解説・スフリッレーカ(27)「理想の女性」

◎理想の女性

【本文】
 復讐の女神のように生まれつき恨みを抱く女、女主のように夫を軽蔑する女、盗人のようにわずかのものでも盗む女、このような三種の妻を避けてください。
 妹のようにおとなしく、友のように慈愛があり、母のように恵み深く、召使のように従順である女は、家の守り神のように尊敬されるべきです。

 これは在家の王様への手紙なので、こういう妻を選ぶときのアドバイスみたいのがあるわけですね。まあみんなの場合、別に結婚しないっていう人は全く関係ないよね、これはね。でももし「結婚したいな」って思ってる人は、これはしっかり学んだらいいね(笑)。
 ただこれは王様に言っているわけだけど、王様というのは自分の権力で好きな女性を連れてきて妻にできる。しかし時の歴史を見ると、やっぱりとんでもない女性を妻にしてしまったがために滅ぶとかね、そういうのはよくあるわけだね。それは一時的な愛欲によって――やっぱり愛欲とか性欲とか恋愛感情っていうのは、自分の目を曇らせるから。そういう物語ってたくさんあるよね。周りから見て、「王様。あの女だけはやめてください」と。「あれは国を滅ぼします」と。しかしもうはまってる人には分からない。その女性のずる賢さによって逆に王様が利用されて、ひどい目にあってしまうとか。
 だからここに書かれてるような、「生まれつき恨みを抱く女、女主のように夫を軽蔑する女、盗人のようにわずかのものでも盗む女」――ここでこういうのが出てくる背景というのは、実際は、仏教ってものすごくもともと男尊女卑なんです。仏教というよりインドが男尊女卑なんだね。これは仏典にもわざわざ女性の悪いところをいっぱい挙げたものがある。現代でそんなの出したら、「女性差別だ!」とかいって怒られるかもしれないけど、お釈迦様が言ってるんだからしょうがない。
 もちろん、はっきり言って、男性にももちろん男性特有の悪いところはいっぱいある。男性っていうのは一番に挙げられるのはやっぱりプライドだろうね。プライドが非常に強い。だから頑固さがあるし、純粋な信仰とか、純粋な愛とか、そういうのになかなか心を明け渡しづらい。もちろんそうでない人いっぱいいるけども、男性特有のものってそういうのがあるね。逆に女性というのは、愛情欲求が非常に強かったり、あるいはここに挙げられてるように恨みが強い。女性が恨みが強いっていうのは確かにあると思います。わたしもいろんな生徒さんを見てきた上での一つの経験でそう思うけども。もちろん全員がそうだっていうわけじゃないよ。だいたい大雑把にいうと、女性の方が恨みの心が強い。嫉妬心とか恨みとかね、ずーっと想ってる。男性の方がどっちかっていうとカラッとしてるが多いね。人によるけど、傾向としてね。
 それから、「女主のように夫を軽蔑する女、盗人のようにわずかのものでも盗む女」。――女主のように夫を軽蔑するっていうのは、女性の傲慢さ。盗人のようにわずかのものでも盗むっていうのは、女性の持つ貪りというか、執着心だね。貪りの心。
 だからこの部分の逆の読み方としては、女性がこれを読む場合、自分の中にもしかするとあるかもしれない、このような女性特有の恨みとか嫉妬心とか傲慢さとか貪りの心とか、こういうものを捨てるようにしなきゃいけないなっていうことだね。
 で、逆に「妹のようにおとなしく、友のように慈愛があり、母のように恵み深く、召使のように従順である女は、家の守り神のように尊敬されるべきです」。――つまりもし誰か女性を娶るならば、そのような女性を娶るべきであるし、逆に女性は自分の中のそういういい部分を育てるようにしなきゃいけないっていうことですね。

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