ド・キェンツェー・イェシェー・ドルジェの生涯(9)
タクマル・ケウツァン洞窟では、自分に似た姿をしたグル・リンポチェの目の前で、百回のツォク(法要)の供養を行ないました。彼は夢の中でヴィジョンを見たあとで、目覚めると、寺院全体を照らすほどの眩い光を放つ光の身体をしたグル・リンポチェの姿を目にしたのでした。白、赤、青の光線が彼に触れました。彼は七行の祈りを高い音域で唱える多くの声を聞きましたが、彼のそばで寝ていた者たちは、ド・キェンツェーが真夜中に歌っているのだと思っていたのでした。
それから、彼はチンプーの下サンプク洞窟に移りました。そこで彼は生命のはかなさに激しく悩み、解決策が見当たらないまま、グル・リンポチェに対する一心不乱の情熱を持って祈りに集中しました。するとある夜、三人の恐ろしいダーキニーが現れ、こう言いました。
「人間世界では、あなたは女性の子宮によって汚されます。幻影的な顕れである‘自己’にとらわれるによって、捉えることと捉われることの無智が顕れました。あなたをあなたの汚れた身体から分離させること以外に、なすすべはありません。」
そう言うと、彼女たちは彼の身体をバラバラに切り刻み、彼の意識も含めてすべてを平らげたのでした。このようにして、彼は無意識状態に陥りました。彼は意識を取り戻したとき、目の前にヴァジュラサットヴァのコンソートを見ました。彼はヴァジュラサットヴァのコンソートから発される光に触れ、自分が光の身体になったと感じました。ラマとダーキニーは彼に祝福と、彼の心がテルを発見するという予言を与えました。